図書館戦争 第一巻 [DVD]
最終話で少し見直しました。「正義感だけで無鉄砲に突っ走る
主人公が恋に仕事に成長していく」テンプレを
ほとんど逸脱はしませんでしたが、比較的綺麗にまとめた印象です。
もしも「恋」だけにフォーカスして最初から見ていくなら、
特に女性は結構楽しめる作品になっているのではないでしょうか。
ただ…他の方のレビューにもあるとおり
図書館を、本を守るために銃で武装するという世界観を
スムーズに受け入れさせるような説得力ある描写はありません。
1クールという制約の中とはいえ、丸々1話分くらいかけて
そこに至るまでの経緯・曲折を丁寧に描いた方が良かったかと。
私は途中からこの点に関しては思考停止して見ていましたが
それが出来ない、あるいはしたくない方にとっては
最後まで見続けるのは苦痛かもしれません。
絵は安定していましたが、散見される極端なデフォルメは
作風にあまり合ってない気がしました。
付随してアバンの前説含めコメディ部分の演出が全体的に
ちょっと古臭く感じられ、私はあまり笑えませんでした。
上記総合して判断すると掛け値なしの星3つというところです。
太陽の帝国 特別版 [DVD]
公開時映画館で観て、その後VHSで購入した。今DVDで購入しようか迷っている。中国で戦争に巻き込まれた少年が、何とか生き抜き終戦を迎えるまでが描かれる。
上海に住む富豪の息子が日本軍の侵入から逃げ遅れ、一人中国に残される。少年は大人相手に渡り合い、収容所に収容された後もしたたかに生き延びる。彼は飛行機好き少年で零戦のカッコよさに憧れ、日本軍の整備兵と仲良くなったりする。が形勢が逆転しP-51ムスタングが進出し、零戦はこてんぱんにやられる。自分が攻撃されそうになりながらP-51に「P-51! Sky of Cadillac!」と熱狂的なエールを送る。子供に戦争とか政治は関係なく、単純にカッコイイ飛行機が好きなんだ。この映画は政治などの難しいことに関係なく、そんな気持ちを含めた少年の姿を描きたかったのだろう。スピルバーグは自分の少年時代をこの少年に込めているのかもしれない。
この映画の一番のお勧めは主人公の少年が歌う賛美歌(?)。美しいボーイソプラノのアカペラが心に残る。これを聞くためだけでもこのDVDを買う価値がある。
changes
Base Ball Bearの今年初めてのシングル。
また去年とは違う新たな一面で毎回ビックリさせられます。
初めて聞いた時は「歌い方変わった?」 「なんかパットしないかも」
なんて思ってましたが、
何回もリピートして聞くことにより、意味のある曲だと思います。
今ではこの曲が大好きになりました。
歌詞にもありますが、
新しい環境へと足踏みしている時にそっと後押ししてくれるような曲だと思います。
図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2) (角川文庫)
図書館戦争シリーズ2作目。
毬江や手塚兄など新たな登場人物も巻き込み、エピソードも多彩であっという間に読み終えてしまいました。
とくに印象に残っているのは、毬絵と小牧のお話。
聴覚障害を持つ幼馴染の毬江に対して、難聴の登場人物が出てくる本を勧めた小牧に難癖をつけて
良化委員会が小牧を連行してしまう。
別々のシーンだが、そこでのふたりの発言が熱い。
小牧:「あの子が自由に本を楽しむ権利も感性も誰にも否定させるものか。」
毬江:「私がこの本を楽しんだことをなんで差別だなんて言われなきゃいけないんですか?」
「障害を持っていたら物語の中でヒロインになる権利もないんですか?」
読んでいるこちらまで熱くなり、気づいたらこぶしを握り締めてました。
ちなみに、このエピソードで糾弾された「レインツリーの国」という小説も、有川さんは書きあげていらっしゃいます。
これがまた別の意味で読みごたえありました。人間同士の気持ちのぶつかり合いに引き込まれました。
このシリーズを読み終えたら、ぜひレインツリーの国のほうも読んでみて下さい。