堕落論 (新潮文庫)
人間の生、そのありさまや営みが善きものであろうと悪しきものであろうと、そのまま丸ごと肯定し、さらに「よりよく生きよ、もっと苦しめ」と前向きに歩むことを、あるときは厳しく、あるときはユーモラスに説き続けた坂口安吾。彼は時代を超えて今でも私たちを励ましてくれる永遠の無頼派だ。そんな安吾の入門編が本書である。本書は代表的な珠玉のエッセイと、やはり代表的なふたつの短編小説から成っている。また、巻頭には彼の足跡をたどる写真、巻末には用語解説と彼の年表がついていて、まさに入門者にはこの値段にしては至れり尽くせりである。どの作品から読み始めてもかまわない。ほんの一言でも安吾の残した言葉が身にしみて感じられるようなら、たとえば「自殺なんてだれでもできることなん」やらなくなること請け合いである。
若い人にぜひ勧めたい一冊。
桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)
安吾先生は「肉欲」とか「肉体」とか「女体」とか言うキーワードを好んでいた割に、
性愛に走るのを拒み、理想論的な恋愛をガッチリ書こうとしていたようです。
その思想は「青鬼の褌を洗う女」や「女体」「恋をしに行く」で顕著だと思います。
プラトニック・ラヴに五月蠅い方には特にオススメです。
あと「戦争と一人の女」は無削除版のほうが記述が丁寧で読み易いです。
血生臭くもうつくしい「桜の森の満開の下」「夜長姫と耳男」も読めて、
非常にお得な一冊です。
UN-GO 第1巻 初回限定生産版Blu-ray
ノイタミナ枠のアニメは、最近良い作品が多いと感じていました。
個人的には余り このUN-GOという作品期待していなかったのですが、
いい意味で期待を裏切られたなというのが、感想です。
キャラクターも魅力的ですし、探偵推理ものだったんだなと
今更ながら気付かされました。(笑)