H・P・ラウ゛クラフトのタ゛ニッチ・ホラー その他の物語 [DVD]
ラヴクラフトの短編三つをジオラマと人形で映像化したDVDで、一話当たりの時間はおよそ十五分。
映像化が難しいと言われるラヴクラフト作品ですが、これはかなりの再現度でした。
『家のなかの絵』は、原作に忠実な展開といい、徐々に表面化していく狂気といい、素晴らしい出来栄え。
『ダニッチ・ホラー(創元推理文庫版全集のタイトルは『ダニッチの怪』)』も、ストーリーの要所要所を押さえて短い時間に収めつつ、不気味な物語に仕上がっています(特にラストシーンは、一切動きがないにも関わらず、かなりの緊張感!)。
ただ、『フェスティバル(創元推理文庫版全集のタイトルは『魔宴』)』だけは、元が不条理系ストーリーのため、原作を読んでいないと意味不明の部分が多く、オチそのものも別物となってしまっています。
何はともあれ、原作を知らない人には入門用として、知っている人にはより深くコズミックホラーを楽しむアイテムとして、お勧めできる一本だと思います。
ユリイカ
いいですよねー。
このアルバム。
買ってからもうずいぶんたつ気がするけど、1999年なんですねー。
たまにふと聴きたくなります。
一曲めからふわりと体を持ち上げてくれます。
決して過剰に飛ばすようなことはしません。が、豊かさと、華やかさと、品と、優しさといったものを感じさせてくれます。
言ってみれば音楽オタクなんでしょうが、こういう人の人生が一番幸せなんだろうなー。
自分の才能と欲求を存分に発揮する場所があって、廻りにも同じような人が集まって来て。
Sonc Youthのサーストン、ムーアにとってはヨーダみたいな存在なのでは?
だから聴いてるこっちも幸せな気持ちになるんだなー。
先日、初めてハワイに旅行に行きましたが、レンタカーで海辺をドライブしながら、時折車を止めて海を眺めたり、散歩したりしながら聞いていました。
風の音、波の音、突然のスコール。大きな雲、隙間から差し込む日差し。
そのどれもこの音楽と素晴らしく合っていた。
美しい風景。美しい人々。美しい思い出に、ジム オルーク。
決してがんばらない。だけどいい。最高。
新宿に棲んでいるらしい。毎晩のようにゴールデン街あたりで飲んでるとか。。。
MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2010年 04月号 [雑誌]
とりあえず、『ミュージック・マガジン』が坂本真綾を取り上げるとしたらこんな感じでしょう、と。
詳細なディスコグラフィーが嬉しい。なんやかや言って、『Rockin'On Japan』や『Snoozer』で彼女の特集が組まれることはない訳だからw(と言いつつ、『エヴァ・破』以降やたらと『H』と『Cut』で本人さんのインタヴューが組まれてるのも当然気にはなってるのだが)。
自分的に気になったことを。まず、オリジナル・アルバム/シングル以外のマテリアルも詳細に取り上げてくれてるのが嬉しい。自分は結局、これの後で"『夜明けの風ききながら』by桂木萌(坂本真綾)"をちゃっかり購入してしまったものだからして(本人さんは「キャラソンは歌わない」と言ってたらしいが…これが唯一の例外か?この盤がビクターではなくPony Canyonからリリースされてることを踏まえると、このやり方なら『Q+完結編』絡みでも何か…とか←妄想)。
あと、『さいごの果実/ミツバチと科学者』って両A面だったの?、と。これはオフィシャルサイトでも『0331』でもそう記載されていたけど、実際の商品はあくまでも『さいごの果実』のタイトルが表に出てるものだからして(『風待ちジェット/スピカ』はそうではない)。個人的に"ミツバチと科学者"が大好きなもんだからして。
最後に。この号にシガー・ロスのボーカルのヨンシーとアントニーという現代における「性的アイデンティティの揺らぎと深く結びついた表現」を象徴するアーティストが、彼女と共に載っているのは単なる偶然だろうか、と。それとも関係するのだが、彼女と管野よう子センセイとのコラボって「オリジナルアルバム4枚+コンピレーション2枚&10枚以上のシングル」、「(基本)本人さんが歌詞&ボーカルで管野センセイが作曲&プロデュース」という点ですごくThe Smiths時代のモリッシーとジョニー・マーのコラボに似てるなあ、と。そりゃスミスの場合『イージーリスニング』みたいなミニアルバムは出さなかったし、「解散」後に『トライアングラー』みたいな形での「邂逅」が一切ないというのが大きな違いだけど。 「性的アイデンティティの揺らぎ」と「他者とつながりたい、でもそれができない苦しさ」を表現の核としてるという共通点、あと『マジックナンバー』の1番のBメロの歌詞が、まんま"How Soon Is Now?"と被ってる、というのも。あと、マーもモリもルーツはアイリッシュで…いや、これは止めとこう。
聴き始めてからずっと「坂本真綾=女モリッシー」みたいな印象が自分の頭から離れなくって。勝手な思い込みかも知れない。でも案外そういうのが本質をとらえてたりする事も割とよくある。
オール・カインズ・オブ・ピープル~ラヴ・バート・バカラック~プロデュースド・バイ・ジム・オルーク
一聴、耳ざわりの良いだけの音楽と感じるかもしれけませんが
とろこどころに凝り凝りのしかけが隠されているんですよね。
イージーリスニングがもつ隠れた狂気をうまく表現していると思いますよ。
バカラックのカバーものでは、かなりのレベルでは。
ユリイカ(紙ジャケット仕様)
名曲揃いです。
学校帰りや会社帰りに聞くと
優しく満たしてくれる感じがすると思います。
しかし美しいメロディだけに集中するのもいいですが
詞に注目することによって
この作品をより深く理解することができると思います。