ゴールデン☆ベスト 大塚博堂 シングルス
私は今から20年ぐらい前に「青春は最後のおとぎ話」を聴いたことがあります。しかしそれが誰の何と言う曲なのか判りませんでしたが、ここで見つけることが出来ました。私はこの曲を聴き直して、改めて私の当時の心境を思い起こすことになりました。「青春は最後のおとぎ話」は人生は物語を紡ぐものだという事を逆説的に歌っているように思います。歌の主人公は夢を持つ「未社会人」とでも言うべき人で、好きな女性はしかし「社会人」となって「向こう側」へ行ってしまいます。「彼女」は青春がおとぎ話の最後、と言います。主人公は「そうだね」と言います。それは彼女への肯定です。それで二人で来た道を主人公は引き返しますが気がつかないうちに周囲が変わっています。おとぎ話は実は終わっていません。「彼女」は結婚して新しいおとぎ話を、主人公は過去に戻るつもりでも周囲は変わっておりそこからおとぎ話を新しく始めることになる、ことが逆説的暗示的に示されているようです。大塚博堂の魅力の一端はこういう面にもあるのかもしれません。人生は物語を紡ぐものでしょう。これはそういうアルバムになっているようです。
ベスト’97
静かな自分の時間に、一人酒の時に、癒しが欲しいときに、このアルバムを聴くと忘れかけてた心の震えが鮮やかによみがえる。大人の歌だと思う。詩の一語一語が語る情景を歌い手と一緒になってイメージできるから不思議だ。初めて龍雲を聞いた19の時から既に22年が経過しているのに、今もあの時と同じ気持ちで聞ける。もっとブレークしてくれたらと思う。大人の寂しさがわかる人に是非聞いてもらいたい逸品です。
龍雲ベスト2002「25色の肖像」
永遠の名曲「道標ない旅」が収録されたアルバムであり、心がなごむ龍雲の歌声をゆったりとリラックスして聴きたい。また、演歌の大御所五木ひろしに提供した「暖簾」も、カラオケに行くと必ずかけるほど気に入ってる曲の一つです。もっともっと多くの人に聞いてもらい、口ずさんでもらいたいと思っています。
風樹
フォーク〜フォークロックの重鎮の作品ながら日本の民謡に通ずる美しいメロディが印象的。「青のアンデス」、「青春の街」を聴いていて感じるのは、「やりきれない」、「小さい秋見つけた」などで有名な中田喜直氏を彷彿とさせる、誰しもノスタルジーを感じてしまうような楽曲が並ぶ。美しくポエティックな歌詞、美しく儚げなヴォーカルが曲の内側にあるセンチメンタリズムを増幅。理屈云々では図りしえない素晴らしい音楽がここにあるようだ。