ソーシャルメディア進化論
『ソーシャルメディア進化論』という、新書のようなタイトル(実際に、『ウェブ進化論』へのリスペクトからこのタイトルになったらしい)だが、中身は濃厚。新書の3倍近くの値段はするが、内容は3倍以上のものになっている。
「ソーシャルメディア」とは、「人々の社交を支援するメディア」のことを指す。最近はFacebookやtwitterがよく話題になるが、そのずっと以前、「ソーシャルメディア」が「オンライン・コミュニティ」と呼ばれていた時代からインターネットに関わってきた著者による、インターネットの「現場」から見た、「ソーシャルメディア」とは何なのか?という問いに対する答えが詰まった一冊。
この手のインターネットを解説した本だと、技術の話や専門用語が多くなりタコ壷にはまってしまうものがよくある。しかし、本書は然にあらず。多くの参考文献からも窺い知れる様に、その内容はインターネットを軸としながらも多岐に渡っている。
特に、ソーシャルメディアの性格を4象限で説明した地図で、それぞれの場所に位置するソーシャルメディアの問題を、政治学者のハンナ・アーレントや社会学者の宮台真司の言葉を使って説明しているのは馴染み易い。
また、インターネット上の場所と龍安寺の石庭の共通点や、公式サークルとユーザーサークルを「ハレとケ」に例えたり、企業コミュニティにおける公式サークルの運営を担う主体である「モデレーター」を「能」の「ワキ」に例えたり、企業コミュニティを千利休の茶室に准えたりなど、インターネットの知識のあまりない人文系の人間でも良く分かる解説は秀逸である。
ただ、全てのことを分かりやすく解説してくれているおかげで説明が冗長になってしまっている部分もある感は否めない。
あと、全体的にインターネットと、「関係性」と「価値観」による「企業コミュニティ」の可能性を信じすぎている感もあるが、それがこの著者のやってきたことなのであるから、それは仕方ない。
「インターネット」というと、無機質で、便利で情報が豊富な代わりに質が低く、人と人の関係は冷たい、というイメージを持っている人も多いかもしれない。
しかし、インターネットは本質的に性善的であり、無償的であり、フラットでオープンでオーガニックで、だからこそ、つながることが価値になる。
営利企業である以上、ネットワーク=「心あたたまる関係」を、いかに収益化(マネタイズ)するかということが求められる。
多くの企業は、収益化に走りすぎてユーザーに見放されたり、ネットワークを重視しすぎて事業としての軌道に乗せられずに失敗してきた。
いずれも、メディアを見誤ったために起きた失敗であるかもしれない。「メディアは人間の拡張」であり、互酬性に対する「ありがとう」の気持ちを持たなければ、スモールワールドへの扉は開かれない。そこでは、一方的な「ありがとう」でもダメなのである。「べっ、べつにあんたのために投稿するんじゃないんだからね!」くらいの気持ちが、一番良いのかもしれない。
希望ある未来に向けて、インターネットが果たしてきた役割と、これからの役割を示唆してくれる一冊である。
ソーシャルシフト―これからの企業にとって一番大切なこと
大著です。
SNSやら何やら、いろいろ、みんなやってる。
でも、個別の糸を丁寧に拾って、それを掘り下げ、具体系に
目の前で何が起こっているのか、を細かにつなぎ合わせると
見えてくる、古い社会構造の崩壊と、新しい価値観、産業構造の
未来が。
著者は、twitter,Facebook,mixiその他、様々なSNSで起こった、
生活者のつぶやきが巻き起こした、産業革命を、丁寧に、丁寧に
拾って、その意味を解き明かしていく。
これでもか、といわんばかりに、実名の企業の、ソーシャル
ネットワークへの関わりと、生身のマーケティング、本音の
マーケティングを取材していく。
中盤までは、企業のミクロな話が続き、「ちょっとどうかな」「他のメディア
で語られたことの2次情報の加工でねえか?」的に、色めがねで読み進む。
でも、大震災時、NHK_PRがtwitterで行なったくだりを読んで、涙が出てきた。
この感動は、事実がそうであった、というより、当時、ネット上で飛び交った
デマやノイズの中から、確かな、人々の判断と行動を丁寧につないで、読者に
読ませた著者の手腕だと思う。
後半には、中国地方の豪雪時、コンビニ「ポプラ」の社員が行なった、個人として、
社員として、社会の一員としての行為が、ソーシャルネットワーク世界では
どう波及し、どう企業のブランディングに影響するのか、を具体的に解き明かしていく。
とにかく、具体例、具体例、それに、様々なレファレンス情報を縦横無尽に
コンポジットして、社会構造と社会の総意としての価値観の大規模なシフトを
解明した本作は、今読んで損しない、社会論としての名著だと思います。
ラスト近くの、企業におけるソーシャルシフトの6段階や、IBM、全日空の
ケーススタディもとても興味深い。
ソーシャルシフトは、すでに始まっていることを実感。
する、しないと、企業が躊躇している段階はとっくにすぎている。
本書はそう言っている。
ザ・サイバースペース・ソーシャル
Sy Smithというよりは、The Brand New Heaviesのヴォーカリストと言った方が、分かるのではないかと思います。
この作品は、本来ならば2枚目のSy Smith名義のアルバムですが、前作がお蔵入りになってしまった為に、このアルバムがソロ・デビュー作になります。
きちんと宣伝をして、メジャーから出ている作品と同等の扱いをレコード店でしてくれれば、間違いなくベストセラーになるであろう素晴らしい作品です。
ヴォーカリストとしての才能を、もっと沢山の人に知って欲しいと思えるような人・・・それがSy Smithです。
BROKEN SOCIAL SCENE
近頃カナダがアツイ。常時メンバー数が増減するという(このアルバムリリース時は17人!)カナダの大所帯バンド、ブロークンソーシャルシーン待望の日本盤。
とりたててキャッチーな訳でもないのに、やたら耳に残る微妙な感覚。決してポップではない。メロディが次にどう転ぶかが想像つかないのだ。何かと気になって何度も聴く内に、虜になってしまう。
最近流行りの流れとは一線を画す、新しいアートロック。
彼らの運営するレーベル、アーツ&クラフツ関連の作品も要チェックだ。
何せ大人数なので、メンバー各自の別プロジェクトも無数に存在するし、そのどれもがとても興味深い内容だから。
Looxcie LX2 ハンズフリービデオカメラ 【日本国内正規品】 (録画容量 5時間) LX2-001-JP
商品名には(録画容量 10時間) とありますが実際に届いた物は5時間のモデルでした。
確認方法は、本体のカメラ部付近に容量が記載されています。
8GBとなっていれば10時間モデルですが届いた物は4GBとなっていました。
これから購入される方はご注意を。既に購入された方はご確認を。
型番LX-001-JPは確かに5時間モデルの型ですが、商品金額はあきらかに5時間モデルの定価を超える金額ですので交換の手続きをしようと思っています。
商品自体はスマホとの連動もでき、いろいろと遊べそうです。
それだけに残念です。