The Melody At Night, With You
キースジャレットと言えば、ケルンしか好きになれないアンチジャズファンも、このCDは絶対好きになれるでしょう。メロディが心に突き刺さる感じがします。でも少し悲しすぎるかも?横にいる音楽に疎い家内も、「この人はきっと死ぬことを考えて、子供の時のことなどを回想しながら弾いている」と言ってましたが、後で病気療養中の録音と聞き納得しました。ある意味、悲しいですが、癒されます。ハッキリ名盤です。
マーサの幸せレシピ [DVD]
みているうちに、自分がどんどんマーサと同じような気持になっていって、リナと別れる時はせつなくて涙が出、マリオとのラブシーンのときはドキドキしました。
店の中で、仲間と仕事をしながらもなんとなく孤立していたマーサ。たしかに初めは表情が硬かったけれど、リナやマリオとの関わりを経てだんだん周りの人との関係もかわってきたりして表情も豊かになってくる。生きていくということはおもしろい。ほんの小さなことでも常に物事は流れていく。
食べることは、人の心に深く関わっているんだなあと改めて考えさせられる。そしてとても官能的でもある。
映像がとても美しく楽しめる。インテリア、料理、街並みなど落ち着きがあり、やや寒そうではあるがヨーロッパ北部のオシャレ感がよくでている。
音楽はキース・ジャレット、リラックスできるとてもステキな音楽でした。
派手さはないけれど、じ~んとしみてくる、オトナのためのあたたかい映画だと思う。
SJ150 キースジャレット:ザ・ケルンコンサート ピアノのための
本来その場にいた聴衆しか聴くことができなかったはずの即興演奏がCDやレコードとして残されているだけでなく、譜面まで買うことができるなんて信じられない幸せです。
キース本人はケルン・コンサートは即興演奏であり完璧な譜面を起こすことは不可能であることから出版には後ろ向きでしたが、“弾いてみたい!”という世界中の熱い声に押され、どなたかが書き起こして下さったスクリプトをキース本人が添削し出版許可をしてくれる運びとなったそうです。
耳で聴いただけではとても音を拾いきれない素人にはこれ以上嬉しいプレゼントはありません。難しいですがお気に入りの部分だけでも自分で弾けた感動を考えたらとても安いお買い物でした。
Rio
各曲が数分と短いのだが、内容は計り知れない深さと温かさがある。1曲目と10曲目が無調スタイルだが、他の曲は総じて和声がシンプルなので親しみ易い。どの曲もキースの音に満ちている。
1つのコンサート内の即興で、これだけ異なった多くのスタイルを持てるのも、すごいことだ。そして、弾いているうちに突然、素晴らしいメロディや神がかったパッセージが降りて来るのが分かる。例えば3 ,7 ,8、11(Blues)、13、14とか、思わず快哉を叫びそう。(他の方が挙げている9、15はメロディを超えて、芸術です。)
キースのソロは、随分前からケルンを超えようと頑張る姿勢から方向転換し、ケルンとは違う語法(キースにとってはそれが成長の証だったのだろう)を追求して幅を広げて来た感が有るが、特に無調スタイルにこだわりを見せていた。調性のあるものは「スタンダード」曲に限られているコンサートすらも有ったように思う。それが、この「リオ」では、こだわりを捨て、その時に最も弾きたい音を自然に紡いでいる感がある。キースお得意の速いパッセージも多く、まさに、キースのソロの集大成とさえ思う。ただ、曲の終わりで、音が完全に消える前に観客が喝采するのは、残念の一言。
ザ・ケルン・コンサート
はじめて聴いたのは2枚組LPでした。ピアノソロの即興演奏ってものに触れるのも初めてだったし、キース・ジャレットという演奏者の名前もそれまで知りませんでした。ただ、白いジャケットにピアノにキースの写真が描かれただけの味もそっけもない表紙に誘われて聴いたら、各パートの旋律が頭にこびりついて離れなくなりました。以来30年くらい、CDを買い、iPodで聴くようにはなりましたが、ずっと愛聴盤です。
ちょうど今ではCD1枚分、各パート(Part1、Part2a、Part2b、Part2c)を連続して聴くことができます。LPをひっくり返す時間も惜しかったことを考えると、これは嬉しかったです。
Part1は、HONDAの車LEGENDのCMにも使われました。だからというわけではありませんが、自分の車の中で聴いた回数は、ポリーニの練習曲集とかと並んで五本の指に入ります。
アンコールにあたるPart2cは、マヌエル・バルエコがギターソロの編曲して自身弾かれています。とてもかっこいいですが、譜面はとてもとても難しいです・・・でも、いつか弾きたいですね。