私がベアリングズ銀行をつぶした
労働階級上がりで高卒のニックが、高学歴の連中を打ち負かし成り上がって行く過程が読んでいて気持ちよい。何しろ実話である。
ジェットコースターのように急上昇と急降下の繰り返しのような人生であるが、男の生き様としてはカッコ良いだろう。
何しろ獄中の手記でありながらも、人生に悔いをまったく感じさせないところが男らしい。
シャーロック・ホームズ―ガス燈に浮かぶその生涯 (河出文庫)
「架空伝記」というジャンルがあることを御存知だろうか。小説や映画に登場する架空の登場人物があたかも実在する人物であるかのように、伝記の文法を用いてその生涯を一個の独立した作品として纏め上げてしまうというもので、代表的なものを挙げればホレイショ・ホーンブロワーやジェームズ・ボンド、「ターザン」の異名で主に知られるグレイストーク卿ジョン・クレイトンII世などの伝記がこれまでに出版されている。1886年の「緋色の研究」で鮮烈にデビューして以来、熱心な読者による様々な研究や解釈が行われてきた名探偵シャーロック・ホームズもその例外ではなく、これまでに何冊か定番的な伝記が刊行されている。本書『シャーロック・ホームズ―ガス燈に浮かぶその生涯』もそうした伝記の一冊で、著名なシャーロッキアンであり、『詳注版シャーロック・ホームズ全集』の編者であるマニア中のマニア、W・S・ベアリング=グールドの手になるウィリアム・シャーロック・スコット・ホームズ氏の伝記である。ホームズのフルネームをはじめ、その出生の秘密やモリアーティ教授との因縁じみた関係など、アーサー・コナン・ドイル卿の手になるいわゆる「正典」には見られない記述が数多く、半端に詳しいファンからは「ベアリング=グールドが勝手に設定をいじくりまわしている」という的外れの批判をされることが少なからずある。前述の詳注版全集を読めばおわかりいただけるように、この伝記は英国のホームジアン達と米国のシャーロッキアン達が一世紀もの長きに渡って繰り広げてきた議論の中から生まれてきた設定や解釈の数々を著者が入念に取捨選択したものなのだ。一言一句余すところなく、この本に記載されている全ての情報には「それなりの理由」が存在している。ネタ元となった論文や贋作のことを思い出しつつニヤニヤしながらその一つ一つを「賞味する」というまことにスノッビーな読書スタイルが、この本の最上の娯しみ方である。(但し、一人でこっそり読まないとヘンな目で見られること必定なので御注意!)
無論、そこまでマニアックな領域に踏み込んではおらず、単純にホームズに興味があるという読者が読んでも、普通に熱中することができるので、御心配は無用である。むしろ、「シャーロック・ホームズ」という、原作者の意図をも超えて生き続ける大いなる謎に足を踏み入れるとっかかりにもなるだろう。
なお、その完成度の高さから、シャーロック・ホームズを自分の作品に登場させるにあたってこの伝記を採用したクリエイターは多く、ターザンの生涯を描く"TARZAN ALIVE"をはじめ数々の架空伝記を著したフィリップ・ホセ・ファーマーが『シャーロック・ホームズ アフリカの冒険』に取り入れているほか、ケイオシアム社の『クトゥルフ・バイ・ガスライト』にてクトゥルー神話にも取り込まれている。
GELID Silent9 92mm ハイドロダイナミックベアリング採用 静音仕様FAN普及モデル GELID Silent9
付属品は、ゴムブッシュ×4(ファン固定用)、ロゴシール×1。
静かで風量もそこそこ、フィンの色が白なので換気扇みたいですね。
ゴムブッシュ付属で、回転数固定1500rpm±10%だったのでこのファンにしました。
ケースファン、CPUクーラーのファンを各々交換、不具合なく動作しています。