ゴールデンボウル DVD-BOX(4枚組)
「神すこ」「ニセ恋」ときていささか”悲しく”なっていた人(ストーリーではなく別の意味で)にとっては、まさしく救世主の様なドラマでした。
初手から飛ばしすぎの感はありますが、2本目くらいから切なさが忍び込んで来るあたり、野島さんはやっぱりクセモノですねえ。
つっぱって気持ちを押し隠しながらそっと触れ合う心。”傍にいると気付かない。離れてしまうと寂しくて...”いよっ、周ちゃん!名台詞!!
「ピックアップ...」を思い出すプールざっぱん。鼻血にパンダさん(子供が大ウケ)。散々笑って無防備なところに切なさのカウンターパンチ。
周が佐倉に瞳への気持ちを答え、止められた瞳が夫を振り切ってボーリング場に向かう展開は、ズルイなあと思いながらウルっときてしまいました。<B!R>キャスティングの妙、往年の名曲の効果的な使用、どれをとってもお薦めで、メイキングが入ってるのも高得点の理由です。
未成年 DVD-BOX
野島伸司脚本の一作。当時、リアルすぎるほどの描写で社会現象を巻き起こしたほどの作品。なんというか、毎回毎回鳥肌が立つ。「一つ屋根の下」ほどの笑いがあるわけではなく、「聖者の行進」並みの重苦しさがある。色々な悩みを抱える若者たちの高校生生活を、リアルにそして灰色に描いている。野球の試合でのエラーのシーン、「お前なんてダチじゃねえよ!」のセリフ、いつまでも心に残っている。最近のチャラチャラしたドラマにはない、強烈なメッセージを持っている作品。お勧め
人間・失格-たとえばぼくが死んだら- DVD-BOX
野島氏は80年代にもトレンディードラマ系で活躍していたようだが、事実上「野島世界」を構築したのは「高校教師」が始まりではないだろうか?この作品で色々なタブーを取り上げ話題になったが、続く2作目と言ってよいであろう、「人間失格」もまた新たなタブーに挑戦した。
前作で謎めいた女優として注目を集めた桜井を再び起用、そして温厚なキャラクター設定で存在感を示した赤井が再び主役として抜擢された。前作同様温厚な人物設定でまたしても見事なはまり役ではあったが、前作と微妙に異なるのは赤井が後半になるにつれ殺人鬼へと変貌してしまう事だ。しかしながらその動機を知ると息子を失ったがためにがその感情がちょっと歪んだ方向へ行ってしまった。つまり紙一重な部分で善人の故に殺人鬼へと豹変してしまったとも言える。
桜井は前作とは全く逆のおてんばな先生役という設定で言い意味で期待を裏切った。
そして準主役として全くの素人キンキキッズを起用。当初はジャニーズが野島ドラマに染まるか?と危惧していたが、何のその見事にドラマに溶け込んでいた。特に剛が前半編の最後に墓の前で眠るように泣いていたのは初ドラマとは思えないほど好演だったし、赤井との球場での最後のキャッチボールは関西弁でしか伝わらない温かさを感じた。
確かに、前半の過激ないじめシーンや後半の戦慄の復讐と相変わらずの「野島節」が随所に見られたが、上記のような温かいシーンもそれに匹敵する程多いのも事実。過激なシーンがあるが故に温かいシーンは相乗効果で泣ける部分もある。
また、「ポスト京本」加勢はそれまでの役を覆すほどの泥泥した二面性を持つ役を好演したし、脇役ではあったが体育教師役斉藤もどこか滑稽だったが女装写真を発見してしまったシーンや赤井にラーメンのおかもちで撲殺される所は見事な好演だった。
野島作品では高校教師と肩を並べる傑作である。
OTHER PEOPLE’S SONGS
たかがカバーとあなどると、イイ意味でうらぎられる名アルバム。スムースエースはオリジナル曲が好きなんだけど、こういったカバー曲集もいい感じでまとめてくるのは、さすがスムースエース!と言いたくなります。最近の曲はどうも苦手、と思っている人でもすんなり聞けるはずです。ドライブにもピッタリはまります。スムースエースをまだ知らないという人は、これを機会にオリジナルも聴いて欲しいです。16曲目の”逢いたいね”はスムースのオリジナル曲。
スコットランドヤード・ゲーム (小学館文庫 の 2-1)
野島さんの作品の中でも、かな〜り読みやすかったです☆いつもの厳しい恋愛観や救いのない暗さは無く、わかりやすさとノリの良さに趣きを置いているように感じました♪だからといって内容が軽いわけではなく「恋人と死別したとき、残された人はどう生きるべきなのか…」といったテーマに正面から取り組み、野島さんなりの明確な答えが出ています。そして読書後は、とても優しい気持ちになりました☆…そんな物語です♪ファンの方はもちろん、今まで野島伸司さんの本を敬遠してた人にも安心してオススメ!