必殺The bi‐kenshi―京本政樹写真集
高校教師や天才黒崎医師のイメージが強い京本政樹氏ですが、ルーツは「組紐屋の竜」なのです。必殺仕事人シリーズの名カメラマンによって、竜が写真集として蘇りました。細部にまでこだわった、珠玉の写真集!一時京都映画から干されていた時もあった京本氏の完全復活。感無量とはこのこと。
僕が愛を伝えてゆく
雨宮慶太監督の特撮ドラマ「GARO-牙狼-」が話題になっているので、京本氏の歌う主題歌「牙狼(GARO)〜僕が愛を伝えてゆく〜」が気になっている人も多いことと思いますが、もしこの曲だけが気になるけどアルバムだからなぁ…と思ってる人は思い切って買ってみて損はないのではないでしょうか。
アレンジャーには山本はるきち、大谷和夫、岩本正樹とバリエーションの多い作品。個人的に勧めたい「牙狼〜」は山本はるきち編曲で、5分に渡る壮大なバラードで、恋愛とは何か違う大きな愛の形を歌っているように感じます。この曲が主題歌となっているドラマを知る人はドラマのイメージで、見たことのない人もその歌詞に注目してきいてほしいです。
その他にもファンの間で名曲とされる「薄桜記(さくらうた)」など新曲もありますが、過去に京本さんが出してきた「Temptation」('84)「少年たちの夜」('87)などロック色の強いアルバムからのリメイク曲もおすすめです。
特に「香りが消えた夜」は当時と全く同じアレンジを使っていますが、20年の時を経た今の京本氏の声にも違和感なく合っているのだからすごい。また、京本ファンにとっては「まるで悲しみが雨のように口づける」「かげろうの街II」「いとしくて…」と、京本主演作の主題歌がずらっと並んでいることに感動を覚えるのではないでしょうか。
全体を通せばバラードから歌謡曲、ロックと豊富なラインアップですが、まるでライブ構成のような曲順にまでこだわりを感じるこのアルバム=シンガーーソングライター兼プロデューサー京本政樹の音楽を知ることができる1枚と言って過言ではないと思います。
META‐JiDAIGEKI by Kyomoto‐MiX
タレント本というものを過去に購入したことがないのですが、小さい頃から親と一緒に時代劇を見ていて好きになったことや、京本政樹さんは「必殺!」をはじめとして色々なドラマを見て大好きでしたのでこの本を購入してみました。
初めは京本さんのエッセイ本なのかな?と思っていたのですが、親しみやすい文体、綺麗な写真が満載で読書があまり得意ではない私が、買ったその日に一気に読破してしまいました。
また、時代劇に対する熱い想いは感心せざるを得ないもので、こんなに時代劇が好きで誰よりも理解している役者さんが最近は時代劇に出ていないなんてもったいない!!時代劇や京本さんのファンはもちろん、現在時代劇を何となく演じている若い役者さんたちや、製作者側の人にも是非読んでほしい!と思いました。
京本さんの時代劇を演じてきたこれまでのエピソードも大変面白い内容で、「タレント本」の一言では片付けられない一冊でした。ふと何度も読み返したくなってしまう本です。
必殺仕事人IV / 必殺仕事人V / 必殺橋掛人 ― オリジナル・サウンドトラック全集 15
必殺シリーズが「バラエティ」といわれ、「にわか仕事人ファン」を作った頃の作品である。それにより、劇場公開作やBGM集がリリースされるまでになった。トラック19からの「5」のコーナーのみ、ステレオなのはレコード化を前提に収録がされたためである。秀&勇次を勇退させ、昭和が60のキリのいい数字になって、政&竜の若手にバトンタッチ。ロックを基調に、シリーズの新機軸を音楽の点からつくろうとした努力が伺える。
本ディスクは歌曲が充実している。「さよならさざんか」は北野都さんがカバーしているが、ここではオリジナル藤田まこと氏の実娘絵美子さんによる歌唱がきける。「哀しみ色の…」は京本ファンを普通にさせない切ないバラード。「自惚れ」はお民と秀を関係させるような歌詞だし、「もどり道」は久々に歌手として面目躍如を保った西崎みどりの歌唱である。いずれも重要シーンに流れ、映像とともに記憶に残っているものばかりである。放送終了から20年近く経つが、仕事人シリーズ黄金期の楽曲ばかりである。
将軍家光の乱心 激突 [VHS]
乱心した家光によって命を狙われる世継の少年。日光から江戸へ向かう少年を助けるワケアリの浪人(緒方拳)とその仲間たち。はじめから目を離せないシーンの連続です。自分のすべきことを命をかけて淡々とやりとげていく男たちにひきこまれずにはいられません。テンポといい画面の迫力といい、すばらしい作品です。時代劇が好きな人も苦手な人も楽しめます。