エレクトロニック・スーパーハイウェイ:90年代のナムジュン・パイク [VHS]
ナムジュン・パイクは、ビデオアートの“祖父”である。テレビモニターを駆使したその作品で、アートとテクノロジーの接点における先駆者であり続けている。彼自身の祖父は、進取の精神にあふれた、韓国では有名な起業家の一人だが、その血は孫にも受け継がれている。1974年、パイクはロックフェラー財団にレポートを提出した。よくあるような、芸術への経済的支援を要請するためのものではなく、彼が提唱したのは情報のインフラ整備、「エレクトロニック・スーパーハイウェイ」構想の実現だった。その中で彼はその後起こるだろうテクノロジー革命を予想し、それは実際ほとんどその通りになった。
そして20年後の1994年、パイクは自分自身の“サイバータウン”を美術館の中の「エレクトロニック・スーパーハイウェイ」展内に作り上げる。その展覧会のビデオ・カタログとして制作された本作では、郵便局長の扮装で登場するパイクが“サイバータウン”を紹介し、過去から未来にいたる自らの芸術活動とテクノロジーについて語り続ける。監督はフルクサス時代からの盟友にして映像作家のヤルカット。
リスト:超絶技巧練習曲集(全12曲)
横山幸雄氏のトランセンデンタルを「流麗」とするなら、ベレゾフスキーのそれは「重厚」という感じ。また独特のダイナミクスやアゴーギクが出現してベレゾフスキー独自の世界を作っていますね。
ただ、同じロシア人でもベルマンやキーシンの演奏に比べると、鍵盤を弾き倒すロシアン・ピアニズムを継承していながら、ピアノに歌わせる部分が弱いような気がしました。
それでも迫力ある印象的な演奏であることは、間違いありません。ベルマン、キーシンに続いて横山氏と同率3位といったところでしょうか。
なお「You Tube」にベレゾフスキーの、ライブによる1〜12番すべての映像がアップされていました。指の動きをはっきり見ることが出来ます。そして鼻やアゴから滴り落ちる汗が、この曲の最高難度を物語っているような気がしました。本CD購入の前に観てみると良いかもしれません。
ネギま!? Sound Collection 〜Cantus I〜
賛否両論ありすぎる『ネギま!?!?』だが、このサントラは鑑賞に堪える秀作。
件の『ぱにぽにだっしゅ!』のサントラ同様、羽岡佳という人が担当しているが、錚々たるキャリアに恥じない手の込んだ仕事ぶりで、頭が下がる思い。
特筆すべきは、録音の質がとてもいいこと。ドラムスが鳴ればちゃんと響くし、ストリングスやピアノの音もきれいに聴こえる。
打ち込みも多用しているが、この手のアニメにありがちな自分世界で完結しちゃってるような独善性もなく、うまく機能している。
おまぬけな曲から、スキャットを用いた楽しい曲、戦闘シーンなどのシリアスな場面で使われた曲まで、バラエティ溢れる情感を見事に使い分けているのがポイント高し。
特に「契約発動!!」「パクティオー!!」なんてビートがダイナミックにアレンジされた曲は何度聴いても高揚感に包まれる。
聴かず嫌いしちゃダメだよ。