サディスティック・ミカ・バンド
忽然と姿を現した、名盤。どうしてこんなことが可能だったのか分からないが、同時期の海外のレコードと比べても違和感がない。日本の趣味人の粋を集めると、こんなことが可能になるのだ。その意味で加藤和彦はフィクサーとして、真に偉大であったと言わざるを得ない。
内容は多岐に渡る。ミッチェル・フルームが得意そうなゲート・ドラムは出て来る、結果的にレゲエとも違う不可思議なリズム、ギルバート・オサリヴァン的な旋律を奏でるシンセサイザー、ほとんどローリング・ストーンズなギター・リフなど。参加メンバーも多彩で、後の正式メンバーになる今井裕や何と小田和正も参加している。
当時東芝は半信半疑でリリースしたが、結果的に口伝で評判が海外にも及び、NME紙では「トランジスタで育った子供たちから、思いもよらぬ実験的な音が出てきた」と評された。この作品によってロンドンのミュージシャンの間にも噂が広まり、クリス・トーマスが動いた。それだけの力を持つ、時代を越えた作品。
NARKISSOS (初回限定盤)(DVD付)
知性の塊、加藤和彦さんの確信犯的再結成アルバムです。(いや、そんな大層な力は入れてないかも)
いい意味で日本人離れした高中正義さんの曲とカッコいいギタープレイ。
どことなく昭和の懐かしさを感じさせる小原礼さんの曲。
房総半島をまったりとドライブしながら聞きたくなるユキヒロ節。
パンチの効いた、美しい日本語の木村カエラさんのボーカル。
なかなかどうしてCM企画にのっかっただけの余興と切り捨てるにはもったいないだけの充実したアルバムです。
サディスティック・ミカ・バンドオフィシャル・ブック・ボックスセット
内容は伝わってこないし・・・価格が価格なので二の足、三の足踏んじゃいました・・・BEATLES関係者の興味ある回想本が何冊も出ているし・・・二冊買えちゃう・・・
まして「LIVEパンフ」は不満だったし・・・DVDは絶対買うし・・・
「ウ〜ん」状態だったです
しかし、一番欲しかったもので高価格も吹っ飛びました!
映画「SMB」のインタビュー・活字バージョンと未販売録音2曲ですが・・・
「これ、いいです!」
12月30日から何度も何度も読み返しています。
写真集は「LIVEパンフ+α」だからちょっと・・・残念。
私、ミカバンドのLIVEリアル・タイム参加派ですから・・・。
20 Songs to 21st Century -BEST OF SADISTIC MIKA BAND-
伝説となったミカバンドの、再結成以前の曲を集めたベスト盤です。「サディスティック・ミカ・バンド」、「黒船」、「HOT! MENU」の中からそれぞれ代表的な曲が集められていて、ミカバンドの歴史を知るには、良いアルバムになっています。さらに、ここでしかCD化されていない曲もあります。また、リズムセクションのメンバーの変化(つのだひろ&高中正義、高橋幸宏&小原礼、高橋幸宏&後藤次利)を聞き比べることもでき、大変参考になります。なお、ジャケットには、歴代のメンバーの変遷と、その関連のバンドが掲載されているので、資料的価値も十分あります。
レコード・コレクターズ 2010年 08月号
こういう企画に自分の好きなアーティストが入っていないと、たいていの人はがっかりすると思います。
だから、批判も多いのでしょう。ただ、やはり、私は専門家の意見はそれなりに尊重すべきだと思います。
素人のひとより、かなり多くの枚数を聞き込まれていると思うので。わたしも、70年代はちょうど中学の頃ですが、
実際聴いていたのは、小椋佳の“彷徨”とか“残された憧れ” 風、井上陽水、ユーミン、グレープそんなところ。
きっと多くの当時の日本人もそんな感じだった事でしょう。ユーミンや氷の世界以外は、ベスト100に入っていませんが、それはそれで良いと思う。
はっぴいえんど、シュガーベイブ、ジャックスなどは後の時代に再発見=評価されたのですよね。
当時聴いていた人の認識は素晴らしかったでしょうね。ライブに行けた人はラッキーでした。素直にそう思いますね。
こういう雑誌は私たちに対する“啓蒙”の意味もあるのでしょう。素敵なアーティスト、アルバムとの新しい出会いがあるかもしれない。
そういう、前向きな気持ちで読むと色々と伝わってきます。
ちなみに、この雑誌の中で、唯一ユーミンの“ひこうき雲”は当時よく聴いていました。天才少女の登場が眩かった。
“今の”私が1番好きなのは、鈴木慶一“火の玉ボーイ” はちみつぱいの“センチメンタル通り”と高田渡の“ごあいさつ”ですが、
こういう雑誌がないと巡り会えなかった逸品と思います。