スペクトラム
キーボードのヤン・ハマーとともに参加していた、同じ頃のマハヴィシュヌ・オーケストラと比べると、インド風味やスピリチュアル臭さを取り去って、よりシンプルでパワフルに、かつよりお気楽にした感じ。ビリー・コブハムの、あいかわらず機関銃のように炸裂するドラムには、頭がクラクラしてしまう。くわえて、なかでも6のギターソロが、いたくカッコいい。誰だ、このギタリストは? ―トミー・ボーリン。調べてみると、この人はその後、請われてディープ・パープルに加入したりしたものの、麻薬のやりすぎで、とうとう25歳という若さで早死にしてしまったという。なんとも惜しいことだ。
レッド・バロン [DVD]
久しぶりに鑑賞する側に考えさせる映画。反戦というのが当然言いたいことの筆頭であることは解る。実際のリヒトホーフェンは無口な人だったらしいが、この映画では違う。しかし史実はどうあれ描き方としては、これくらい現代人に近い人物像の方が入りやすい。モチーフがモチーフだけに派手な戦闘シーンを期待した人には確かに物足りないだろう。しかしそんなに最近の映画のように執拗な戦闘描写は必要だろうか。いろいろな意味で刺激的になっていく映画作品に慣れてしまって、昔なら度を超えて見えた映像が当たり前になっている気がしてならない。この映画はそういう意味でも丁度いい。ヨーロッパ映画だけあって映像の色味は美しく繊細。この辺りは、所謂ハリウッド映画には出来ないところ。キャスティングもいい。個人的には戦闘シーンも良かったが、雪降る夜にリヒトホーフェンと看護師がダンスを踊るシーンやラブシーン(本来まどろっこしいのであんまり好きじゃない)が微笑ましく痛々しく儚げで印象的だった。音楽も素晴らしく美しい。ストーリーはあくまでも実話に基づいている。脚色は特に違和感なく、とにかく丁度いい。鑑賞後に何とも言えない切なさと、それでいて何か爽やかな感じを受けた。これはもしかしたら演出とキャスティングの妙技かもしれない。とにかくR指定なシーンもないし、どぎつい戦闘シーンもないので子供とも観れます。近代と現代の狭間で闘った英雄は何を思ったのか、最期には何を信じて闘ったのか、考えさせられました。
シャドウ・オヴ・ザ・レッド・バロン
見た目からプレイスタイルまで…まんまインギーなダッシャン・ペトロッシ!
彼のもうひとつのバンドMAGIC KINGDOMよりIRON MASKの方が断然カッコイイ!
特に今作はアルバムタイトルトラックの1曲目がいきなりのキラーチューン!
その後もインギーファンが聴きたかったインギースタイルの楽曲&ギタープレイが満載♪
最近の歌メロやギターソロがつまんないインギーよか よっぽどこっちの方が良い!!
シルバー仮面・アイアンキング・レッドバロン大全―宣弘社ヒーローの世界
表紙だけみれば日本現代企画の製作した特撮ヒーローの特集本のようですが、実際はタイトルどおり宣弘社作品の特集本です。宣弘社・小林会長のロングインタビューを始め、「アイアンキング」のスタッフ、出演者へのインタビューを収録。特に石橋正次のインタビューで現在の顔写真を掲載してますが、この変貌ぶりは見たくなかったですね。(それに比べて浜田光夫の余り変わっていない事。)ただ、1ファンとしては「シルバー仮面」の実相寺監督や出演者の柴俊夫、篠田三郎などのインタビューが収録されなかったのが非常に残念です。後「闘え!ドラゴン」に多くページを割いていますが、これはこの本が発売された時期にDVDボックスが発売された為と思われます。その為に主役の倉田保昭のインタビューが収録されていません。(ただし、レギュラー出演者の三谷昇のインタビュー掲載)それから誤植で「アイアンキング」の放映リストの放送日に「闘え!ドラゴン」の放送日を掲載しています。(「闘え!ドラゴン」の放映リストの放送日は合っている)