request~TULIP FAN SELLECTION BEST~
このアルバムの選曲見て、ファンが選んだベスト版というふれこみを考えてみた。まず、まっさきに思ったのは、このアルバムの選曲をしたファンは、間違いなく、チューリップ現役時代の、アルバムをよく聞いていた人に限定される。いうならば、当時のチューリップのアルバムを聞いて、こんな名曲があるのに、世間一般の人が知らないなんて、というある種のもどかしさ、欲求不満を経験したことのある人たちの声を反映しているからだ。そして、そこにファンならではの矜持がある。「愛を抱きしめて」(財津さん自ら名曲と言っていた)、「神様に感謝をしなければ」「愛のかたみ」「たしかな愛」「淋しくて淋しくて」「あの娘は魔法使い」といった曲がそうだ。
これに、歴史的ヒットとなったシングルヒット曲など、省けない曲を加えたものが、このアルバムといえる。そして、やっぱり、当時のファンの考えていたことって、みんな同じだったんだな、という共感を感じるには、持ってこいの一枚である。