エヴァーラスティング・ラヴ~ジェイミー・カラム完全版
まず、ジェイミーの自作曲はトラック4、10、14ということで、ソングライターとしてはちょっと寂しい。でも、それを措けば、心地よいジャズ指向のポップス・カヴァーが聴けます。
ジャズ指向のポップスは、ノラ・ジョーンズ、マデリン・ペルーらのものとも共通する、最近のポピュラー音楽界の傾向です。だとしても、ノラ、マデリンらのジャズ指向と比べると、ジェイミーのジャズ指向のほうは、ヴォーカルに関してはややソウルフルというだけではなく、アレンジに関してストリングス、サルサ、ハンド・クラップ(手拍子)などが入って音数が多く、テンポに関してスローよりもミディアム、アップよりの曲が多いです。さらに、このスタジオ・レコーディング盤でも、ジェイミー自身のピアノも含めて、ミュージシャン個人のインプロヴィゼーション(即興演奏)もちらほら聞かせてくれるという点で、ジャズ・セッションの要素がはっきりと出ています。
この拡大盤もしくは完全盤に加わった四つのボーナス・トラックも、聴いていてレギュラー・トラックとまったく違和感ありません。むしろ、映画のテーマ曲になったトラック15、U2もカヴァーしたことのあるトラック15がいちばん注目されているナンバーです。あと、トラック18はライヴ録音。
オリジナル曲も半分ぐらい入っていますが、ジェイミーのソングライティングのほうよりも、ポップスの名曲の、ジェイミー流の、そしてジャズ指向の歌唱・演奏・カヴァーのほうが聴きどころだとぼくは思いました。
歌詞はついてません。
雨に唄えば/巴里のアメリカ人 [宝島シネマパラダイス・2枚組]
<雨に唄えば>
サイレント映画全盛の時代。
ハリウッドの大スター・ドンとリナは、結婚間近といわれる大物カップルだったが、
実際はリナの一方的な片思いだった。一方ドンは駆け出しの女優キャシーと恋に落ちる。
キャシーのことが気に食わないリナは、様々な方法でリナを妨害する。
そんな中、ハリウッドにトーキーの時代が到来し、ドンの俳優生命に危機が訪れる・・・。
<巴里のアメリカ人>
アメリカ人の青年ジェリーは、戦後パリで画家としての成功を夢見て生活していた。
ジェリーは金持ちのパトロンを得、画家としての転機を迎えていた。
そんな中、ジェリーは酒場で見かけた女性リズに一目惚れする。
ジェリーの熱烈なアピールを最初は嫌がっていたリズも、次第に心を許し始めるが、
リズはジェリーの友人アンリの婚約者だった・・・。
いずれもジーン・ケリーの楽しそうな演技が心に残る。
ぜひ見てほしい快作である。
雨に唄えば [DVD] FRT-089
最初に見た時は余りに素晴らしい歌とダンスに感動し、続けて二度見てしまいました。
そしてその後この映画についての裏話などを見たり読んだりする内に、そのエピソードの数々に圧倒されてしまいました。
ヒロイン役の女優さんは、もっとも過酷だった撮影は?と聞かれると必ずこの映画の名前を挙げるそうです。
最近の映画ではなかなか味わえない感動がこの映画にはあると思います。
この映画がこんな値段で買えてしまうのは驚きです。間違いなく値段の数倍の価値のある映画です。