セブン・アップ
いかれ具合が尋常じゃない。LSDでぶっ飛んだ状況でひたすらロックしている。
幻聴やら幻覚が音と渾然一体となって脳天に突き刺さる。
これは最高にバッドトリップができる1枚じゃないのかな。
誰かと聞く音楽じゃない。
一人でインナートリップして心の旅、否、心の修行にぴったりの音楽。
重犯罪特捜班 / ザ・セブン・アップス [DVD]
これまた'70年代の匂いがたまらないポリス・ムービーだ。
冒頭、摩天楼を仰ぐグランド・セントラル駅の大時計からゆっくりとPAN・DOWNしていくと、NYの雑踏と行き交う車のトラフィック・・・空気の肌触りまで伝わってきそうな映像。
ああ、間違いなくあの時代のニューヨークだ!
『重犯罪特捜班 ザ・セブン・アップス』は、『ブリット』『フレンチ・コネクション』のプロデューサー、フィリップ・ダントニが初めてメガホンを執った映画。『フレンチ〜』の時にアドバイザーを務めた元刑事のソニー・グロッソ(ロイ・シャイダーが演じた刑事のモデルになった人物)が原作提供&再びアドバイザーを担当。そして本作でもロイ・シャイダーが主役の刑事を演じる。
タイトルの「セブン・アップス」は、最低でも7年またはそれ以上(SEVEN or UPs)の刑で犯罪者を逮捕するという、非公式の特捜班。刑を確実にする証拠をつかむために、彼らは変装し、おとり捜査を行い、かなり強引で乱暴な手段を使う。
「The Seven-UPs」というチームが実在したかどうかは不勉強で残念ながら判らないが、NY市警にはランダム・ローヴァ・パトロール班という変装刑事たちがいて、犯罪者が狙うような老人や身障者や商店の店員に扮し、強盗を摘発するという。そこは元刑事のソニー・グロッソが参加しているだけに、リアリティのある描写が魅力の、硬派な刑事ドラマが展開する。
【ストーリー】
NY市警のバディ刑事(R.シャイダー)たち「ザ・セブン・アップス」が目をつけている高利貸の大物・フェスタが、警察に変装したギャングに誘拐され、身代金を取られるという事件が起きる。手がかりを求めてフェスタの身内のギャング一家に探りを入れようとするが、仲間の変装刑事アンセル(ケン・カーシバル)は正体を見破られ捕まってしまい、逆にセブン・アップスに高利貸誘拐事件の嫌疑が掛けられる。事件の真相を求めて、ストイックな捜査を続ける猟犬・バディ刑事を待ちうけるものは?
ひとことで言ってしまうと、かなり渋い(笑)。元刑事が関わっているだけに、描かれるのは張り込みや変装、情報屋を使った捜査といったリアリティーのあるドラマだが、一方で映画的なケレン味は少なく、ハデなドンパチを期待している方は、物足りなさを感じるかもしれない。
しかしこの映画で出色なのは、'70年代のNYの街の風景を実に巧く写し撮っているという事で、同時代のどの刑事ドラマよりも時代の空気感がひしひしと伝わってくる。
ロイ・シャイダーが歩くNYの街並のゴミゴミした感じは、街の匂いが漂ってきそうなぐらい。おそらく人止めなどせずにドキュメンタリーのように撮ったであろう雑踏の中を歩くシーン。広告文字で埋め尽くされた壁。路地裏の落書き。有用・無用のものが渾然一体となって散乱する路上。ひしめく建物の間をぬってゆくサブウェイの高架鉄筋。とにかくバカでかいアメ車の群れ・・・人種の坩堝の底でぐつぐつと煮えたぎるアメリカ文化の匂いが、マンホールから吹き上がる蒸気と混ぜ合わさり、'70年代の空気を形成する。
個人的な話で恐縮だが、少年時代をほぼ同時代にNY近郊で過ごした筆者には、「ああ、懐かしいな・・・!」と思ってしまう風景が見事に切り取られていて、それは不思議にも『タクシードライバー』よりも濃厚に伝わってくるのだ。
中でも当時のアメリカ文化を象徴するのが、劇中でもたびたび犯罪の現場に使われるカー・ウォッシュと呼ばれる洗車装置。これは車に乗ったままトンネル状の洗車装置の中に入っていき、両側から洗剤や水を噴射され、巨大なスポンジや布で一気に洗車してしまうもので、日本のGSにも小型のものはあるが本家の面白いところは、さながら遊園地のアトラクションのように、車に乗ったままフロントウィンドーや窓を巨大なローラーやモップがごしごし洗っていく様をベルトコンベアー方式で体験できて、子供心にこれが楽しくて楽しくて、意味もなくしょっちゅう親に洗車をねだったものだった。
本作では、この洗車の最中に車が襲われるというサスペンスフルな描写があって、すごく怖そうに見えるのだが、実は楽しいのだ(笑)。このシーンがやたらと入念に描かれるのは、個人的に嬉しかった。
そして本作の最大の見せ場のカーチェイス。『ブリット』『フレンチ・コネクション』のプロデューサーだけに、これが半端なく凄い。
『ブリット』=サンフランシスコ、『フレンチ・コネクション』=NYの高架下、と来たら、今回のカーチェイスはNYの街中だ!
ポンティアック・グランヴィルとベンチュラ・ハッチバックの、10分にも亘る壮絶な追撃レース。昨今の、デジタル技術やCGに頼りっきりで、ゲームのようなスピード感だけで終わっているリアリティのないカーアクションとは一線を隔す、本物の迫力がある。
それは「路面感覚」だ。
猛スピードで走るタイヤと路面の摩擦、サスペンションを軋ませ、車体を上下に揺さぶりながら走る鋼鉄の塊の重さ。ハンドル操作を一瞬でも間違えれば壮絶なクラッシュが待ち受けている恐怖。ハンドルを握るドライバーの緊張感が観ている側にも伝わってくるこの迫真のカメラワークと命賭けのカースタント!作り物では到達できない迫力がこのカーチェイスにはある。上記の2作が映画としてあまりに有名なため、つい後塵を拝しがちだが、本作のカーアクションは全く引けを取らないどころか映画史に残る名シーンだと言いたい。
本作で残念だったのは、ロイ・シャイダー以外のセブン・アップス班の刑事がいまひとつ個性に欠け、目立たない点。ならず者だらけの特捜班、というとやや大げさかもしれないが、アルドリッチの『クワイヤボーイズ』みたいなクセ者ぞろいのチームの活躍が観たかった。黒人のミンゴー刑事を演じるジェローム・レオンは本職の刑事で、俳優ではないそうなので、それはそれで面白い配役なのかもしれないが、この映画で記憶に残った個性派キャラは、シャイダー以外ではトニー・ロー・ビアンコが演じた情報屋ビトーと、リチャード・リンチ演じる悪役ムーンくらいであろうか。
『重犯罪特捜班 ザ・セブン・アップス』は、『フレンチ・コネクション』のような強烈なカリスマ性を持ったポリス・ムービーではないかもしれない。しかし、本職の監督ではないフィリップ・ダントニがメガホンを執ったことで、例えば街の風景などの切り取り方が面白かったり、プロデューサーとしてのノウハウを生かしたド迫力のカーチェイスなど、凡庸な刑事映画と一線を隔す個性があるのは確かだ。
とにかく、'70年代の気分に浸りたい時は絶好のオススメ映画なのだ!
セブンアップ 350ml×24本
自販機で中々見かけることが少なくなったセブンアップです。
今はサントリーが販売しています。
サイダーともレモンスカッシュとも捉えることが出来る味です。
無果汁ですが、レモンの風味が完璧に再現されていて、
私が美味しいレモンスカッシュ探し果てた結果これがベストだと感じてます。
ダンボールの件ですが、私は全然大丈夫でした。
缶にも国産と明記してあるので大丈夫かと思われます。
UNCHAIN
元ABSOLUTE CREWからなる関西ドスGROWオールスターズこと四
季のメンバーであり、神戸の最重要B-BOY、YOUNGIがついにソ
ロデビュー!昨年発売された、同じクルーのMASKのフルアルバ
ム「24 YEAR'S」にも参加し、関西コンピ「証明」、その他数
多くのミックスCDなどストリートを舞台に活動してきた彼の待
望のソロミニアルバム。全体的にイントロやスキットは四季の
メンバーで構成されており、曲はほとんどソロ作品となってい
る。トラック陣には、自身をセルフプロデュースに加え、盟友
、滋賀のDJ TAKANORI、福岡からID.K、そして名古屋からはDJ
RYOW&TOMOKIYO(GRAND BEATZ)
が参加。神戸と言う街が胸に焼き付いている彼だからこそ吐き
出せるストリートメッセージは必聴!!