夜のピクニック (新潮文庫)
マラソンよりも長い距離を一昼夜かけて歩くという「歩行祭」は実際にある行事です。
私も中学のときに体験したことがあります。
昼間のうちはまさにピクニックでしたが、夜になると寒さと暗くて先の見えない道で急に不安になったことを覚えています。(計算上は普通に歩いていればゴールできるはずなんですが)
このゴールすることが始めから分かっている歩行祭を小説のテ-マにしたときから、貴子と融が和解することも決まっています。
でもその躊躇ったり振り向いたり、それをもどかしく思う友人らが押したり引いたりする様が、またもどかしくも微笑ましい。
本人達は先が見えずに不安でいっぱいだろうけど、大人なら懐かしく思えることでしょう。
人物や挿話に、いわゆる今時の高校生やどぎついだけの現実を選ばなかったことに批判の声もあるようですが、おかげで寝る前に読んで「ああ良かった」と思って寝られます。
六番目の小夜子 (新潮文庫)
確かに拭いきれない謎があってやきもきする所もあります。
そこは多くの方がレビューしてくださっているので、割愛します。
「なぜ小夜子というゲームが受け継がれ続けるのか」
本書は、この学校という奇妙な一体感、集団心理にスポットを当てているように感じました。
(その表現が端的に出ているのがあの文化祭だと思います)
私はこの本を、登場人物と同じ年代のときに読みました。
自分は周りとは違う、個別に生きてる。と思っていても学校に呑まれながら生きている、そんな学生としての不安定さ、学校という共同体が生み出す奇妙さ、不気味さ。そういったものが非常によく表されてあって、ドキドキさせられたのをよく覚えています。もしかしたら畏怖に近い思いを抱いていたかもしれません。
今読み返すともう少し落ち着いて読めるのかもしれませんが、やはり人を惹きつける魔力のある本だと思います。印象に残る言葉も多いですし、オススメです。
六番目の小夜子 第一集 [DVD]
原作をモチーフに、ここまで進化したドラマは他にないでしょう。
音楽、脚本、ミステリ要素、これら五大元素のような物が、完璧に揃い、組み立てられています。
脚本はもとより、気になったのが音楽。
緊迫感があり、しかし、必然的に懐かしさを感じさせる、とても不思議な心地の音楽は、世界観にマッチしすぎていて、鳥肌ものです。
なぜ、サントラがないんだ!!!!!!
六番目の小夜子 第3章 [DVD]
今現在活躍中の、鈴木杏ちゃんや、キルビルの栗山千明さん、ウォーターボーイズ、世界の中心・・の山田孝之君の、若い頃(今も若いですが幼い頃かな?!)が見られるのでとってもお勧めです!!
今は第一線で活躍されている俳優さんたちですが、そうなる前の初々しい演技がなかなか良いと思います★
それぞれのファンの方は必見です!!
内容は学園ミステリーで子供向けなのかな~と思ってみてしまいましたが、ついつい「小夜子伝説」に引き込まれて見入ってしまいました。
なかなかのオススメDVDです★