食卓の向こう側 コミック編〈1〉
いかに毎日の食生活が重要か!
いかに今の子育てがずれてきているか!
がよく分かります。
やはり、生きていくことすべてに通じると思いますが
現代は「自分にとって楽な方向」を選択しています。
以前のように「人が喜んでくれるなら、手間ひまかかっても!」
という姿勢が大切だと教えられます。
イーハトーブ農学校の賢治先生 (ビッグコミックススペシャル)
この作品は
童話作家の宮沢賢治について描かれた、
魚戸おさむ先生の作品である。
手に取って読んでみると、
正直、「マンガを読んだと」言うより
小説や伝記を読んだ感触だ。
宮沢賢治・・・
知っているようでまるで知らない。
私は長らく小説家だと思っていた。
故郷の岩手県で4年4ヶ月の間、
農学校の教師をしていた事など
この本を読んではじめて知った。
話は農学校に赴任して来た時から始まる。
教諭として賢治は
真面目で温厚。
学生や農家の人々に
真摯に接してゆく様を
この本は丁寧に描いている。
宮沢賢治が教師をしている間に
妹のトシが逝去し、
後々の作品に影響を成した様や、
郷土を愛し農民や後進の為に
精を尽くす姿が描かれているのと同時に、
確固たる賢治の信念が
話が進むにつれて
力強く表現されている。
彼のように強く生きられるか、
自分を振り返ると
あまりにも違い過ぎて愕然となる。
読み終わった後に、
有名な宮沢賢治の詩が
どうして生まれたのかが
よく分かった。
よく分かって、
あらためて感動するに至る。
あらためて宮沢賢治の作品を
もういちどひも解いてみたい。
雨ニモマケズ
風ニモマケズ・・・・・
ひよっこ料理人 1 (ビッグ コミックス)
雑誌[ビックコミックオリジナル]連載中の
『ひよっこ料理人』のコミック第1巻がいよいよ発売された。
魚戸おさむ先生が描く前作
『玄米せんせいの弁当箱』に続く
食育漫画第2弾である。
主人公の[今田妃代子(ひよこ)]は
亡き母親が料理する姿を胸に料理教室を開く。
しかし生徒はなかなか集まらずくじけそうな妃代子。
そんな中で出会った小学3年生[大井旬]が
妃代子の料理教室に通うようになる。
3年生とは思えない知識を持つ旬が妃代子から教わることは、
図書館の本には書いていない大切なことであり、
次第に彼の秘めた「想い」を満たしてゆく。
そして彼の父親の心をも
動かしてゆくのだった。
『玄米せんせい』と同じく
漫画の形をとりながら、
[食事]の大切さを伝えてる。
自分で炊いたごはんをおにぎりとして
[誰かの為に]にぎる意味や、
「おふくろの味」たる味噌汁への[想い]など、
忙しい毎日の中で忘れがちな「食事の持つ意味」を
もう1人の主人公「旬」を通して
うまく表現している作品だ。
どんなレシピ本や食育の本を読んでも
こういった「大切な部分」はあまり
文字になっていなかったり印象には残らない。
そういった意味で大変希有で、
優れた食育本ではないかと思う。
「おにぎりだ!」
「味噌汁だ!」
「玉子焼きだ!」
「お弁当作りたい!」
この本を読むとそう思わせられる。
そして美味しく料理する秘訣が第1話に載っている。
どうぞ手に取って読んでみて欲しい。