野ばらの森の乙女たち(1) (講談社コミックスなかよし)
なかよしで百合漫画ということで読まずには居られませんでした・・・。
名門のお嬢様学校に入学しての寮生活。
登場人物は主人公の初美と親友のさくら、先輩である泉さまと繭子さま。今のところこの4人を中心に展開しています。
そして王子さまキャラの泉を初美が好きになってしまう、という王道な設定。
なかよしが小中学生向けということもあって、ストーリーはシンプルだと思います。
絵柄も可愛らしいし、表紙のデザインも綺麗で初美とさくらの2ショットというのは意外だけど個人的にはGOODです。
百合的には、1話目から親友同士で大好き(ハートマークつき)と言い合ったり、先輩同士のキスを目撃してしまったりなかなか濃いです。
転びそうになった所を助けて貰ったり、一緒にダンスを踊ったりする内に初美は泉さまに惹かれていくわけですが、
「泉さまは女の人なんだよ?」とさくらに聞かれるシーンがあって、あぁそういう部分も扱うんだなと思わされました(まぁそれでも結局告白しちゃうんですが・・・。)
さくらは、初美に(本気の?)キスをしようとしたり、初美の作ったぬいぐるみをこっそり買っていたり、初美に親友以上の感情があるみたいですね。
出番の少ない繭子も泉を想っていて、1巻以降の話では色々とありそう・・・。
まだまだ続きそうなので2巻以降も期待できると思います。
これを読んで小中学生はどう受け止めてるのか気になるところです。
・・・人間関係や舞台設定がス○パニと似てることもあってさくらに玉青ちゃんを重ねて見てしまい、最後は初美と結ばれて欲しいなぁと思いました。
チビクロさんぽ
原作『ちびくろサンボ』の人種差別問題は有名ですが、
ストーリー自体はとても面白いのに そういった背景から廃盤になってしまい、
もったいないなぁ・・って思っていました。きっと同じ気持ちの方もいらっしゃるのでは?
この絵本『チビクロさんぽ』は、原作のストーリーはそのままに
主人公が人間の子どもではなく“チビクロ”という名の子犬になっています。
原作を知ってる大人から見ると、サンボが人間じゃなくて子犬だなんて・・・
と若干の違和感を感じる方がいるかもしれませんが、
原作を知らない子どもにとっては、この絵本こそが初めて見るオリジナルなんです。
4才の娘は、新しい洋服や傘を 次々にトラ達から奪われてしまったチビクロを
「かわいそう・・」としんみりした顔で見ていましたが、
最後にトラ達が溶けてバターになってしまうと、キャッキャと笑って喜んでいました。
トラがバターになる。。なんて有り得ないお話が、子どもにとっては新鮮で面白いんでしょうね。
原色の多いカラフルな挿絵で、チビクロやその家族、トラ達もが とてもかわいくダイナミックに描かれています。
その挿絵も、子どもの目と心を引きつける 大きな要因になっていると思います。
原作を知らない子どもたちに是非読んであげて欲しい。
また、大人の方が読んでも、懐かしさと新鮮さが同時に味わえる とても良い絵本だと思います。