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なぎら健壱 スタジオライブ&インタビュー ROOTS MUSIC DVD COLLECTION Vol.17 40年前の解散コンサートが仙台電力ホールでやったとき見にいきました。女性ボーカル
は藤原秀子でしたが絶頂期で解散したのが残念でした。このDVDを見ると当時のことが
思いだします。現在64歳。

中毒~ベストアルバム 悲惨な戦い、聴いていると目の前に光景が浮かび大爆笑です。
車で移動中、聴きながら一人笑って運転しているので、車ですれ違う人や、
前の車の人がルームミラー越しに不審な目で私を見つめる熱い視線を感じる事も・・・。
笑ってスッキリ。おすすめ。

町の忘れもの (ちくま新書) 著者が幼少期を過ごした東京下町にあった「街のたたずまい」。街の匂いを生んでいたモノや情景の多くが今、消えつつあるらしい。文章とモノクロ写真で、哀感漂わせつつも明るく紹介する。下宿、ドブ川、荒物屋というのは下町でかろうじてあるかないか…って風景か。物干し台、戸袋など今の家では見かけなくなった造作かなあ。岡持、学帽、経木といったモノは今はほとんど見ない。そんなモノやコトから、著者のいた頃の下町の姿が妙なリアリティを持って浮かび上がる。

著者・なぎら健壱の文体も巧まざる技巧を感じる素晴らしい文章が、気忙しいけど粋を大切にする下町の雰囲気と絶妙にマッチしている。一見、なぎらがぷら〜んとほっつき歩いて、テレビに出て語っているような調子で書かれている。だがよく読むと、一文一文よく吟味し練られた文章であることがわかる。句読点を細かく刻んだリズミカルな短文を、立て板に水といった感じでタンタンターンとテンポよく重ね、モノクロームの写真とともに下町の情景を切り出している。リードで写真の解説をして、その品物に関する思い出をさらりと語り、「今の時代、どうなんだろうねえ」と余韻を残して締める。朝から晩の間に、シジミ、納豆、豆腐、夜鳴きそばと色んな物売りが街を売り歩いていた時代を振り返る「と〜ふ〜っ」の項目は、そんな「なぎら節」の真骨頂だ。

表紙も含め、写真がすべてモノクロというのがいい。カラーじゃ絶対ダメだ。かと言って写真がなくても台なしだろう。「古ぼけた思い出」が浮かび上がらない。モノクロだから、なぎらが回顧する思い出を「消えつつあるもの」として、読むことができる。それにしても「これほど筆が立つ人だったのか」と感心した。

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