ポセイドン 特別版 [DVD]
「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイクなんですが、意外に知られていません。世代が違うんでしょうねえ(笑)。日曜洋画劇場の名画のなかの一本なのですよ。
なので筋はシンプル。ひっくり返った豪華客船からの脱出という、パニックムービーです。
とにかく展開が速い!!! 出だし各キャラクターの人物描写もおざなりなまま、船のブリッジに場面がいき、船長の「何かへんだ」の台詞とともにあっという間の津波に巻き込まれて、問答無用、あっという間のひっくり返り状態に(笑)。あとはただただひたすら脱出と、笑ってしまうような安直速攻展開。物語性はオリジナルには及びません。
がしかし、テンポが良いのでアクションパニックムービーとしては非常にわかりやすく見やすく仕上がっています。各キャラクターの描きこみが中途半端なのがやや不満ですが、割り切ってみるとまあまあのできの良作リメイクだと思いますよ。
あと予告編ではあった、とても印象的な床から天上の天窓への落下シーン(上下さかさまのセットのため)、オリジナルとほぼ同じ絵柄だったのですが、本編ではカットされていましたね。何か大人の諸事情があったのでしょうか?
しかし、超津波ってなんだ!?!? ちょっと安直過ぎますよ〜。
ポセイドン [DVD]
この映画、最初の20〜30分で生き残る人が10人位に限られてしまい、残りの人は全滅してしまいます。なので、多くの人が逃げ惑い虫けらのように無残に死んでいくパニックシーンは余りありません。生き残った10人によるサバイバルアドベンチャーという形容がふさわしい映画です。
逆さまになった豪華客船が沈没するまでに、各エリアの困難を突破し船の外に逃げ出すというサバイバルゲームといっても過言ではないでしょう。映画では無くゲームと表現したのは、ゴールに辿りつくまで10人のうち何人かは途中で死んでいくのですが、その死に別れのシーンが非常に淡白に描かれているからです。日本映画なら、まるで自分の手足をもぎ取られたように号泣しその場ではいつくばってしまうようなシーンでも、<あら残念それじゃあ次>みたいに死人を簡単に見捨てていく白人たちの冷血さが垣間見れます。
この手のサバイバル映画を見慣れている方には、誰が死ぬのか初めの段階でなんとなくわかってしまうはずです。自己中の傲慢男、生きる意志の乏しい貧民、地位の高いサクリファイス系中高年。この法則、どのハリウッド映画にも何となく当てはまっていると思いませんか?
ポセイドン・アドベンチャー2 [DVD]
アーウィンアレン監督作品!アーウィンアレンといえば、製作者としては超一流だけど、監督をやらせると、大量にお金をつぎ込んだB級作品ができあがるという監督として有名です。本作も「スウォーム」や「世界崩壊の序曲」とならんで、アレンの本質が見事に(!)現れている一品となってます。ともかく、まず、キャストが凄い!マイケルケイン、テリーサバラス(=刑事コジャック)、サリーフィールド、そしてピーターボイルと、「この人がでたらB級」という俳優が同時に4人も登場しています。また、いきなり冒頭場面でマイケルケインののっている船が、セット撮影まるわかりのB級特撮、また、B級作品(やTVムービーにありがちな)前作のフィルムの使い回し(転覆したポセイドン号のミニチュア場面)も目につきます。
この映画の設定が、それなりにユニークなものであり、作りようによってはかなり面白い作品ができたであろうことを考えれば、こんなB級映画に仕立ててしまったのはとっても残念です。ただ、「午後にテレビ東京でやっている洋画劇場を、内職しながら見る」ような気軽な見方をすれば、それなりに面白く、楽しめます。アレン監督の「タイタニック2」が、見られなくて残念です(いや、残念じゃないか)。
セプテントリオン
天地が逆さまになった豪華客船から脱出する、まさに映画「ポセイドン・アドベンチャー」の世界。 沈みゆく船、転がる死体、容赦なく奪われる命。 緊張感はハンパじゃありません。 複数の主人公に、マルチエンディング。 たった60分のプレイ時間にさまざまなドラマが詰め込まれていて、何度でも遊びたくなる名作です。 Wiiで配信されないかなぁ…。