猫物語 (黒) (講談社BOX)
これまでの化物語シリーズでは曖昧にされていた、羽川翼と阿良々木暦の距離感を決定づけたエピソード。戦場ヶ原ひたぎと出会う少し前、この出来事があればこそ、あの「化物語」が始まったのだなあという感慨にひたることができる。
時系列はシリーズ中では傷物語の次に位置する今作ではあるが、作者お得意の小説を小説として俯瞰するキャラクターたちのメタ視点での掛け合いなどなど、読者との共犯関係を強いる作風はもう芸の域だと思う。
落語やコントにも通じる、人と人の会話の掛け合いの妙、それをたっぷりと楽しめる。
おすすめです。
サンコー USBあったかネコ肉球手袋 USGLOVNK
プレゼント用に購入。送り先の評価は「まぁまぁ」といったところ。あったか機能は手の甲あたりにあります。じんわりと温まりそれなりに効果ありです。
装着すると両手がふさがるので稼働率は低そう。エネループなどで持ち歩きに期待したのですがなぜか電池側の送信が止まってしまいます。これは残念。もっとも手袋としては並以上にあったかいでしょうかね。
あと、Amazonの写真では表示されていませんがパッケージは少々恥ずかしいです。これについては語らず・・・。
黒猫白猫 [DVD]
ドリフがゴッドファーザーコントをやればこんな感じか?
牧歌的といえるユーゴスラビアの背景、小者のならずもの達が、
恐ろしいほどのハイ・テンションでドタバタを繰り広げます。
簡単に実弾をぶっ放し、手榴弾を投げ、人殺しあり、拷問(水責め)あり。
ドタバタ・コメディは終わってみると何も残らない場合があるのですが、
孫を思う祖父、息子を思う父、恋人達が、
金と面子オンリー組と対峙し、別に戦っているわけではないのですが、
勝利をおさめます。
気持ちを大切にする人たちが報われるので、案外ストーリー的な満足度は
高いです。小ネタで笑う場面もありました。
かなり賑やかな映画です。
黒猫、白猫 オリジナル・サウンドトラック
「アンダーグラウンド」に続くエミール・クストリッツァ監督の1998年の第6作目「黒猫・白猫」のサントラです。3-5作品目のサントラを担当したゴラン・ブレゴヴィッチが喧嘩別れしたため参加せず、サントラはクストリッツァ監督自身がメンバーとして参加しているバンド;ノー・スモーキング・オーケストラのネレ・カライリチやその他のメンバーも作ってます(ネレはおそらくこの映画のためだけに新しいユニットを作ったんでしょう、全曲のクレジットが"Written and performed by Black Cat White Cat"となっています)。
映画を観た人ならご存知の通り、バルカン風ブラス・サウンドとロックが融合したNo Smoking Orchestra風の曲もモチロンあるのですが、ヴァイオリンをメインにした曲があったり、ミュゼットの曲があったり、打ち込みのリズムが多用された曲あり、映画のサントラらしく多種多様です。No Smoking Orchestraでは出来ないことをやってみたかったんでしょう。曲自体が十分に魅力的なので、ロマ音楽あたりを好きな人なら、映画を知らなくても楽しめると思います。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈7〉 (電撃文庫)
タイトルに反して妹がいつまでもデレないことで定評のある本シリーズですが、こ、これは… まさか… 以下ネタバレにつき割愛します。
ネタバレと関係のない箇所で言うと、主人公の地の文のツッコミ芸が洗練されてきて、本巻はぎこちなさなど微塵もない職人芸の域にまで達していると思います。最初から最後までまんべんなく面白かったです。今までなら妙なマジメで熱血なノリになっちゃって、つまらなく感じる箇所があったのですが、今回は最後までツッコミの手が緩まず、かつ、お兄さんはおかしな方向に邁進しまくりで、特にあやせのあたり、かなり楽しかったです。でももう言い訳できないレベルでお兄さん(達)は変質者だったです。
ところで私はお兄さんの相手は幼馴染一択で二人一緒の出番があるたびにわざわざ緑茶を煎れて和んでいたんですが、最後の一行で、すべてが吹っ飛んだんですが続きを大至急よろしく頼みます。