ジャズ・ライヴ [DVD]
いい!かっこいい!
チャカのものすごい存在感に圧倒されます。年を重ねてますます渋みに磨きがかかってます。
お馴染みのナンバーもチャカが歌うとこうなるのか。なんてかっこいい人なんでしょう。
ラフでシックな映像も曲を引き立ててますね。
ベスト・ジャズ・ヴォーカル100
お得な内容です。
しかし必ずしも「初心者向け」ではないですね。
「スターダスト」や「恋に落ちた時」はナット・キング・コールではないし、「帰ってくれれば〜」もヘレン・メリルではない。「バードランドの子守唄」もクリス・コナーやサラ・ヴォーンではない、といった調子で、その曲を代表する歌唱が必ずしも収められているわけではない。
しかしコスト・パフォーマンスはピカイチだし、購入して損がないことは事実。
名前も知らなかったような歌手の歌声は新鮮だし(キャロル・スローンの「All of me」なんて、なかなか良い)、例えばジューン・クリスティなんて、私は「サムシング・クール」くらいしか持っていなかったが、このオムニバスに収められた曲を聴いて、改めてその良さを再確認できました。
しかしジョー・スタフォードの「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」をぜひ収録してほしかった。彼女の隠れた?名唱だと思っています。
ジャズ・ライヴ [DVD]
2000年にワシントンのTVスタジオに客を入れて録画されたこのライブは、トランペットとテナーにパーカッションを加えたセクステットという編成で、ガーシュインやエリントンなど古典ナンバーから、ハービーのオリジナル(とはいえもうスタンダードですが)まで9曲が演奏されています。
そもそもハービーが演じるメインストリームのジャズは、汗を流し流し吹きまくる熱気むんむんのジャズとはちょっと違い、全般的にクールで、そのピアノも印象派の絵画に喩えられることもありました。
ここでのハービーも極めてクールな演奏に終始します。リズムよりも音色や擬音効果をねらったパーカッションのソロがフィーチャーされたり、ハービー自身も知的で抑えの効いた調子で長々しいイントロ(これが本編からは!想像もつかないほど乖離している)を弾いたり、サックスやペットまでがスタジオの音響の所為か、妙に冷静なトーンに聞こえてしまうのです。
ハービーがこの録画の2年ほど前にレコーディングした“ガーシュイン・ワールド”は大変聴き応えがあったので、このDVDも期待したのですが、残念ながら演奏のメリハリやバリエーションの点でも、そこまでは行っていないように思えました。演奏そのものは緊張感があり、それなりに良いのですが、何だかちょっと不完全燃焼というか、聴いていて少々疲れてしまいました。