陸軍2式単座戦闘機「鍾馗」 世界の傑作機 16
世界の傑作機1989年5月号、二式単座戦闘機「鍾馗」の特集です。
子供の頃から本機のプラモを作ったり、松本零士先生の戦場マンガ「成層圏戦闘機」を読んだりして、頭でっかち尻すぼみなスタイルが好きになりました。でも、実機が一機も現存しないことや、未だにコクピット内部写真が公表されないことなど、他の陸軍戦闘機に比べてミステリアスな面もあります。
発刊から年月が経っていますが、本号も「鍾馗」ファンにとっては貴重な一冊です。最初の実戦部隊だった独飛47中隊と、その後身である第47戦隊機の写真が多く掲載されています。また、稼働率100%を目指して奮闘された、刈谷正意大尉の臨場感溢れる手記も読めます。掲載写真が意外と鮮明なのも嬉しいです。なお、映画「加藤隼戦闘隊」に出演したとされる二型甲の写真もP27にありますが、実際は鹵獲したバッファローと空中戦を演じたスチール写真だけが使われ、映画本編に「鍾馗」が出てくるシーンはありません。今後も本機の解明が進み、新たな写真や資料の発見があることを願っています。
1/72中島 二式単座戦闘機 鍾馗
キットとしては、ハセガワの1/72でも古い部類に入ります。
そのため、コックピットの再現度は極めてあっさりしていますので、気になる方は資料を元に補機類を作り込むとよいでしょう。
デカールは第47戦隊「震天制空隊」ともう1種類入っており、このスケールでは必要十分かと思います。
箱絵の機体にするには、塗装の順序をよく考えて行うのが発色を良くするコツでしょう。
また、パーツのゲートはパーツ側に凸部があるのできちんと整形してから接着するのが綺麗に作るコツのひとつです。
さらに、陸軍機では左主翼に「着陸灯」がありますが、キットではモールドだけですので、気になる方はクリアのプラ材で置き換えるとリアルさが増すでしょう。
小さなキットですが、基本工作をきちんとすることが良い完成品を作る近道でしょう。
1/32 ST30 中島 キ44 二式単座戦闘機 鍾馗 2型丙
1/32は初めての作成でした。
「拙宅では保管に困るなあ」という躊躇はなかったことにして購入に踏み切りました。
部品点数は少なめでも、形状やパネルラインはしっかりしていて、ストレスなく組み上がりました。
作成中も完成後も存分に楽しめました。元は取れましたという感じです。