お金は宇宙から降ってくる
三鷹光器は望遠鏡で日本では有名だ。
北海道では三鷹以外の望遠鏡は作動しないとまで言われるほどだ。
この三鷹のカメラがスペースシャトルにも搭載されている。
従業員30人の小さな町工場のユニークな社長のものづくり。
ただただ利用者の立場でものを作る。最後に書いてある太陽光だけで
発電やゴミ焼却を行うシステムがこの会社で完成すればどの町にも
三鷹の機械が行き渡るのかもしれない。
人が必要とするから作る頭が下がる思いだ。
ものづくりをあきらめるな!―小さな町工場「三鷹光器」世界への挑戦
近年、皮肉なことに日本経済が低迷すると同時に再評価されている考え方や価値観がある。職人による「ものづくり」もそうしたものの一つだろう。高度成長期からバブル時代にかけては大量生産を進めて、ややもすれば技術力イコール高価な機械を導入するというような風潮があって、優れた職人によるものづくりが軽視されてきたような気がするが、それがここにきてがらりと変わりつつある。あらためて国際的に見ても単なる価格競争力とは違う抜群の競争力を発揮するものとして熟練した日本の職人による「ものづくり」が見直されてきているようだ。こうした背景には、多くの日本企業が外国の製品に押されて苦しくなる中で、伝統的なものづくりを実践することで逆に業績を伸ばし、世界に認められている中小企業の存在がある。本書で紹介されている三鷹光器はその最たるものだろう。三鷹光器はNASAのスペースシャトルに搭載されたカメラを作ったことで一躍脚光を浴びたが、その根底にあるのは創業者の中村義一氏から脈々と流れる職人魂だ。本書では中村氏の生い立ち、創業から、三鷹光器が作り世に送り出したもの、ものづくりに対する考え方、人材育成、さらには現在進行形のものから未来に向けの夢のような製品まで丁寧に取材して良くまとめられている。ただ、もう少し素材が素材なのだから中村会長にまつわるさまざまな逸話なりを掘り下げて紹介できれば読み物としてはるかに面白くなったと思う。こうした企業がなかなか日本国内ではさまざまな構造的な弊害や固陋なビジネ慣習でなかなか認められないということが今の日本における最大の問題なのだろう。
魂の仕事人
出て来る人々は年齢も様々なのだけどあまり年齢を 感じない。
「仕事バカ」なひと(過剰なまでに一生懸命、の意味ね)
のはなしはどうしていちいち面白いのだろう。
一人一人の話が眩しい。
もっと仕事がやりたいのに病気で一線を退かなければならなかった人。
目標に向かって死にものぐるいに取り組んだあと、すっぱり
仕事を辞めて専業主婦になった人。
日々仕事に取り組みながら、設定した目標に向かって
頑張る人。
皆の話に共通するのは
「周りの人たちのおかげで自分のやりたいことが出来ている」ということ。
一生懸命頑張った人の口からのみ出てくる言葉なのでは ないかと思う。
この本を作った人もきっと同じく「仕事バカ」なのだろう。
じゃなきゃ読んでてこんなにわくわくしないもの。