and do,record.(CCCD)
つかみどころのないような、時に留まるようなメロディラインは、
一度聞いた瞬間は流してしまって、すぐに耳が追いかけて確実
に興味をそそるものである。
楽曲ごとにコロコロと、またその楽曲の中でさえも変化をともなうボーカルは
例えばチャラやボニー・ピンクにも近く、
彼女達よりももっとなじみが良いと感じる。
サポートに参加しているミュージシャンの顔ぶれもセンスの良さが出ているだけでなく、
全てにおいて安藤裕子というシンガーソングライターの世界を殺さずに美味しく料理しているのには感心する。
のびのびとした環境でずっと世界を作り上げて欲しいアーチストの1枚。
Y
この人の根っからのセンスだと思うのですが、昔からアルバムに捨て歌を一切入れません。普通1曲目がツカミで2曲目がそこそこ(またはさらに大盛り上がり)、3曲目で盛り返して、4、5、6曲目は気を抜いて...という感じがありがちだと思うのですが、のっけから最後まで手を変え品を変え、バラエティに富んでおり、しかもハイクオリティ。したがって「どれかを飛ばし聴き」ということができないのがユニークだったのですが、それがこの作品でも如実に現れています。土俗的かと思えば都会的だったり、冷たく機械的かと思えば色っぽかったり、野蛮かと思えば神秘的だったり、それらが全部ばらばらではなく、オトナの上品さでふわっとくるまれています。1曲目、かっこよすぎて息が止まります。2曲目のサブタイトル「マラケシュ」は、この人の昔の作品しか知らない方でしたら「ああーいい感じにまろやかになったなあ...」と思うこと間違いありません。3曲目、溶ろけるようなバラード。「風」が大きいテーマになっているのですが、曲の中でいろんな風がそよいでいるので、それをイメージしながら聴くと気持ちいいですよー。全曲この調子で書きたいのですが、とりあえず必聴盤ということで無理やり締めます。オススメです。
ひゃくはち プレミアム・エディション [DVD]
いつからか高校野球は日本の文化としてみられ清らかさ、潔さを求められるものになってしまっています。
それは間違ってない。学生スポーツである以上それは普通かもしれない。だけどそんなことを本当に大事だと思っ
ている高校球児が全てじゃない。むしろそれは少ないと思う。
私の私見では高校球児=まじめ、清廉潔白というイメージをおしつけている人の大半はミーハーだ。夏と春の甲
子園の時しか高校野球を見ないと思う。わずか17歳くらいの高校生に文化の担い手という重責を求めるのも自分勝
手だ。彼らも普通の高校生であるし、野球部員という特殊な環境に置かれているからこそ、普通の高校生活に魅か
れるのだと思う。
メンバー発表の後ノブが電話ボックスの前で泣くシーンはつらい。ここのシーンは本当に胸に迫るものがある。
是非観てください。