おもひでぽろぽろ [DVD]
まずリアルさを徹底的に追求したアニメーションが素晴らしい。雨に濡れた駅前の風景や、田舎道を走る車の動き、ベニバナ畑に朝日が昇る様子などはまるで写真を見ているよう。精密さという点だけでなく、水、空気、光の質感がはっとするほどリアルだ。主人公の少女時代と現在が交錯するストーリーは、初めて観たときはわかりにくく、なんだかぱっとしない印象だった。家庭での両親のやりとりや姉妹げんか、学校でのさまざまなエピソードも徹底的に地味で、取るに足りない、敢えて映画にするほどのこともないようなものに思えた。それがラストシーンを観たとたん、ぽろぽろと涙があふれ、とてもあたたかい気持ちになる。なぜだろうと思い何回も観返すと、ひとつひとつのエピソードを通して、自分の子供時代と、延いては今の自分と向き合っていることに気づく。ラストシーンで必ず涙があふれるのは、自分の中のせつなさやほろ苦さが、あの主題歌でやさしく押し流されるからではないだろうか。歌も映像も、とにかくラストシーンは秀逸である。
起承転結のストーリー構成ではないが、まさしく思い出が「ぽろぽろ」とこぼれてくるような作品だ。
クリスマスの思い出
この本を眺めていると、晩秋の澄んで柔らかな香りを含んだ、夕方の肌寒い空気のことを思い出す。そんなときに心に宿る、少し悲しくて幸せな気持ちのことも。そこに書かれている流れるような美しい文章は、ずっとカポーティの心を支え続けてきた物語だ。私は想像してみることができる。冷たい空気の森の中のピーカン・ナッツの果樹園や、こっそり飲んだウィスキーの香り、木のずっと上のほうの骨をじっと見ているクィーニー、生命力に溢れた木の芳香。
"愛すべき生まれて育ってくサークル" 失われたイノセンス。でも、それは確かにそこにあった。そして、私の心にも在る。 山本容子さんのやわらかくアンティークな香りのする銅版画と、村上春樹さんの翻訳らしくない流れるような訳がすばらしい。
いつも読むたびに目頭が熱くなってしまう、私のクリスマス・ストーリー・マスターピース。
想い出づくり DVD-BOX 全14話収録
このドラマを観たのは高校3年のときでした。
女性の心がわからない時期でもありました。
そのときにちょうどこのドラマをやってたわけですが
第1話を観て、はまってしまいました。
結婚適齢期を迎えた女性たちが社会や親など周りの人たちから
いろいろとやかく言われ自由を求めていろいろな行動に出る。
3人の女性が結婚前にいろいろな体験をして想い出をつくっていくのだがやはり結婚ということにあせってしまう。
しかし、結局は女の幸せは周りの言うとおり結婚ということだった。
女性の気持ちがよくわかったドラマでした。
女性の揺れ動く気持ちが挿入音楽とよくあっていました。
ザンフィル全集~パン・フルートの全て
ザンフィルの演奏は「ロマーナの祈り」「さらば夏の恋」で偶然知ったのですが、他の音楽も聴きたくて、このCDを見つけました。2枚入り全38曲で2,500円はお買い得だと思います。決して機能的ではないパン・フルートを奏でるのは容易ではないのに、ザン・フィルはいとも簡単に操ります。速いテンポの「ホラ・スタッカート」の演奏は名人芸と言えるでしょう。ただし、CD2枚をいっぺんに聴くのは、飽きが来ますので集中せず気楽に流して聴いた方がいいでしょう。