ユージュアル・サスペクツ【字幕版】 [VHS]
だまされたとかだまされなかったとかは、どうでもいいことです。この映画のすべては、あの「はっとする一分半」を監督が私たちに見せるために捧げられています。
気付いたとか気付かなかったとかは、あんまり関係ありません。「次はどうなるか」という普通の映画の楽しみかたと、最後に「なんじゃそりゃ」とつっこむ喜びと、二つもおいしいところがあるのですから、おなかいっぱいです。
「カイザー・ソゼ~」とか「コバヤシ」とか誰かにいいたくなると思いますので、初見のかたはお気をつけください。
ザ・ユージュアル・サスペクツ
最近のジョーの活動としては、グレンとのHTPなど多岐にわたっていたが、せっかくのジョーの力強くエモーショナルなヴォーカルが十分に生かされてないように感じていたのは自分だけなのだろうか。楽曲の魅力が今ひとつな感が続いていましたが、今回はいいです。開始からサビのメロディアスな部分が浮き出てて、ジョーも全開状態。5曲目までは何度も流して聴けるものと思います。ただ半ばちょっとダレる気はするけど、最後のバラードを聴いて、再度よかったと認識できるもの。欲を言えば、アルピトレリももちろんいいんだけど、これらの楽曲の魅力をまだまだ引き上げるギタリストとの共演?なんてのは・・・贅沢なのでしょうか。
ユージュアル・サスペクツ [DVD]
「悪の道」に生きる男たちの情熱と孤独を
クールな映像感覚で表現した作品であるという
印象を受けました。
(私は、最後のどんでん返しに「痛快さ」を感じると同時に
ある種の「空しさ」を感じずにはいられませんでした。)
ユージュアル・サスペクツ [DVD]
映画は1995年8月16日リリース。題名を直訳すれば『常連の容疑者』となる。この映画のヒットで、監督のブライアン・シンガーは一躍注目を浴び、『X-メン』の監督に抜擢されたらしい。納得。まず、クリストファー・マッカリーの手がけた脚本が素晴らしい(アカデミー脚本賞を受賞)。そしてこの面子、ケヴィン・ポラック、スティーヴン・ボールドウィン、ベニチオ・デル・トロ、ガブリエル・バーン、そしてケヴィン・スペイシーという見るからに曲者を集めた上に、ピーター・グリーンまで持ってきたところが見事。すばらしい選択だ。この辺の役者を選び抜く旨さは『X-メン』でも発揮されているように思う。
そしてやっぱりこの作品でアカデミー助演男優賞を受賞したケヴィン・スペイシーの曲者ぶりが光っている。『カイザーソゼ』とは何者なのか?という答えを目指してのラスト10分の凄さには眼を見張る。見事に組みたれられた構成にただ唖然。面白い映画の典型のような傑作だ。