「心のハーモニー 2008」ベスト・コレクション
参考になる音源で、音程も正確ですし表現力もあります。中学生とは声質の違う成人の混声合唱団が歌っていますので、中学生がこのように歌うのは難しいでしょう。渡瀬昌治指揮の神代混声合唱団のメンバーは少し喉声の発声が見受けられましたが若い方の声に聞こえましたので、その点では違和感が少ないです。
平松剛一指揮の平松混声合唱団、辻正行指揮のクロスロード・ツインズ・ハーモニーという定評のある合唱団が登場しますので音源としての価値は高いです。杉並混声合唱団、ペパーミント・シンガーズなどの演奏も安定しています。ポップスを歌っているクール・ド・シザミの透明感のある清潔な発声は好感が持てました。若々しさが声から伝わってきます。実力ある雨森文也指揮の合唱団MIWOの「聞こえる」ではもう少し歌詞を明瞭に発音してほしかったですね。言葉に重みが欲しい曲ですから。
一番感動したのは、三浦彰指揮、大分大学教育学部附属中学校合唱部による木下牧子「春に」でした。同じ世代の中学生による合唱です。声変わりしたばかりの男声もしっかりと歌っていますし、中学生の感性が歌唱に出ています。この親しみやすさと伸びやかさは特筆すべき物だと思いました。
谷川俊太郎の詩から若い世代への温かい気持ちがストレートに伝わってきます。誰しもが思い描く青春の輝きへの憧れと、新しいステージへの旅立ちという惜別の感情とがない交ぜになって押し寄せてくるようです。青春像を考えていく純化の過程で生まれた結晶の煌きがあり、良い演奏でした。
卒業式の定番となった「旅立ちの日に」は、世田谷区立喜多見中学校の皆さんで歌われています。ホールエコーの残響も豊かで、まるで卒業式に招かれたような、新鮮な感動を呼び起こす演奏でした。
卒業の歌、友達の歌~心にのこる旅立ちのうた~
「星になれたら」を歌う予定で購入しました。他の曲も聴いているうちにこれにしたらよかった。これもいいのでは?とたくさん歌いたい歌がありました。次に6年生を担任した時には、また違ううたにチャレンジしたいです。