Bad Girls
1979年発売のdonnaの代表作。CMでおなじみのHot Stuffを始めアメリカでは5曲(124515)シングルカットされ、3曲(12-No.1、5-Top5入り)が大ヒットした。このアルバムももちろんアメリカでNo.1になったが、当時同じ時期ヒットしていたSuperTrampの『Breakfast In America』とTop争いをしていたというのは有名な話。もともとレコード2枚組のアルバムだが、当時としては珍しいノンストップ形式で収録されており非常に画期的なアルバムでした。バラード91011、カントリー風5、テクノ風131415とさまざまなジャンルの曲が収録されているが、なんといっても圧巻なのはロックとディスコを見事に調和させた1Hot Stuffであろう(ギターソロはDoobie BrothersのJeff Baxter)この他にも2Bad Girlsや4Walk Awayもカッコいい!
もちろんグラミー賞(女性ロックボーカリスト他)も受賞!
THE BADDEST II
冒頭からあの「夢 With You」を久保田氏のア・カペラ多重録音(一部間奏ではアコギや、最後にはゴスペル女声も混ざる)できける、これはコーラス好きや歌ものマニア垂涎の音源です。ドゥ・ワップのコーラスアレンジも非常に凝っていて、色彩豊かなハーモニーなんですよ。ひとりア・カペラは山下達郎『ON THE STREET CORNER 1』以来様々きくことができますが、やはりソウルのルーツであるア・カペラをリズム&ブルースを意識させて演奏するのは、表現者が勝負にきていることを感じ、非常に聴き応えがあります。
作品はBADDEST『1』よりもR&B色が洗練され、尚且つ本格的なR&Bになる『3』よりも日本人受けするメロディアスな面が際立っており、驚くほど充実した楽曲だらけです。名曲「雨音」のメロディなんて、見事に日本人の感性とファンクのグルーヴが融合された代表的な作品ですよね。他にも更に心地よいアッパーな曲で満載です。
一方今作では表現の引き出しの多さに面白く感じる瞬間が多々あり、「Be Wanabee」のアクセントのユニークさや、アフリカンに挑戦した「MAMA UDONGO〜まぶたの中に〜」等、この人の音楽性の豊かさはどうだと感じます。そしてどれも音の作り方が非常にクールです。これも彼の音楽が突出している要素なんですよね。
ヴォーカルワークも流石のスポーティなフットワークをみせます。現在のシーンと照らしても突出した歌唱技術が、これだけ難しい楽曲を表現可能にしているんですね。ファッションではなく当にfunkyという感覚を彼が会得しているからこそ成せる業です。一方で「Love Rebone」「君に会いたい」等のバラードでは黄昏つつ透明度の高い声もみせ、よくあるわざとブレス混じりにして雰囲気をつくる小手先じゃなく、しっかりした発声と響きで切なさのゆらぎを表せるのですから、久保田氏を越える日本のR&Bヴォーカルは今のところいないでしょう。
THE BADDEST
「Missing」,「Cry on your smile」,「You were mine」などの名曲を収録したアルバム。
いつ聴いてもこのアルバムと「Such a Funky Thang」は新鮮。久保田 利伸の魅力が詰まった作品。全体的にアメリカンテイストたっぷりな仕上がりになっている。