神の手のミッション 福島孝徳 すべてを患者さんのために捧げた男
多くの医者が敬遠するリスクが高い、少しの間違いが
許されない脳の鍵穴手術。それを年間600件もこなす。
睡眠時間3時間、まともな食事は一日に一度。
米国など海外を飛び回りながら日本にも寄りオペを行う。
福島先生の医療にかける姿勢、技術、情熱、どれを
とっても人間離れしたものであり、スーパーマン以外
の何者でもない。
読みながら、福島先生はどうしてこれほどまでの行動が
出来るのだろうか?という思いが絶えず生じていた。
「休むことは患者さんを待たせることになる」、
父から言われた「人のために働け」、そして母親の
言葉…。
その理由についていくつか重みのあるものが書かれては
いる。しかし、出来るのであればそこからさらにもう一歩
何故?を問いて欲しかった。どうしてそれほどまでに患者
さんを思えるのか?どうして父の言葉がそれほど心を打った
のか?
もっともっと福島先生の内面に肉薄して欲しかったように
思った。
神の手の提言 ――日本医療に必要な改革 (角川oneテーマ21)
日本の医療の課題や問題が明確に書かれていて大変参考になりました。
新聞等で医療の問題はある程度予備知識はあったつもりでしたが、
現場主義に徹した福島先生と日本の医局制度や患者に対する想い
権威と実力は一致しないことが改めて分かりました。
福島先生を受け入れない大学病院、厚生労働省の皆さんには是非読んで欲しいものです。
ラストホープ 福島孝徳 「神の手」と呼ばれる世界TOPの脳外科医
今、脳神経外科の病気の人に、かかりつけの病院に対して臆することなく治してくれる医者を探しているひとへ向けた本。
自分は何処へでも飛んでゆくが、身体はひとつしかない
自分が手術出来なくとも、患者さんが納得できる治療を受けるべく奔走する
その熱意の源は、世界の国々から賛辞が寄せられ、高い評価を日本にいるときから受けていた福島氏だったが、日本国内では彼を妨害する風潮があった。
しかるべきポジションにたち、影響力を強化したいと思ってもままならない。48歳の時、南カリフォルニア大学からの臨床教授就任の依頼により渡米するしかなかった過去、その後の活躍や福島氏の姿勢が熱意を持って書かれている。