ゴッドファーザー PARTⅡ<デジタル・リストア版> [Blu-ray]
シリーズ第2作ではトマト畑で亡くなった先代ゴッドファーザーの生い立ちが二代目アル・パチーノの暗欝な闘争と覇権の確立と交互に描かれる。マーロン・ブランドの若き日を演じるのはロバート・デ・ニーロで、このシリーズを成功させたのはコリオーネ・ファミリーを演じる個性的な役者の顔触れにあるともいえよう。
特に秀逸なのは幕僚役のロバート・デュバルとアル・パチーノの不肖の兄役のジョン・カザール、そして妹役のタリア・シャリアでファミリーの優等生と劣等生が悲喜こもごも内紛を繰り返すから物語はいちだんと生彩を放つのである。
巨大な敵ロスをようやく屠った主人公だったが、どうしても身内の裏切りを許せず、血の粛清を続けて最愛の妻にも去られる。己一個のささやかな幸福を犠牲にして大家族=ファミリーの正義と繁栄を第一義として滅私奉公するそのいびつな姿は、かの連合赤軍の血まみれの悲惨な末路をまざまざと想起させる。
あらゆる共同体は個我の運命をおしつぶす。コリオーネ・ファミリーよりも、山口組よりも自分、会社や国家よりも圧倒的に自分が大事である。
ある戦慄 [DVD]
35年ぐらい前に深夜枠のテレビ放映で初めて観た後で、都内、高田馬場の古本屋でパンフレットを発見して購入。昨年あたりにBS放送で2回目の出会い。そして…全くの予期せぬ発売!ワイド画格の表示があるが(非スクィーズ?)、初めてオリジナル画格で観られるのか?ジャケ柄はあのパンフレットと同じ!若きマーティン・シーンや刑事トマのトニー・ムサンテが出演。奇跡のソフト化に驚嘆。
トミカ No.078 トヨタ アルファード (箱)
先代モデルもトミカでリリースされたトヨタ・アルファードだが、二代目も11月の新製品としてリリースされた(確か先代モデルも偶然11月の新製品だったが…)。
今回のモデルもリアのスライドドア開閉と、最近のトミカミニバンシリーズらしいつくりだ。これならば子供のみならず、大人のコレクターも満足しうる出来だろう。
ただ不思議なのは、箱が大きい方のものになっている事で、しかもスケールが大きめになっているのは何故か?でも先代モデルは細めのつくりだったから、今回のモデルの方が、アルファードらしいボリュームで見栄えは良いだろう。
どこかで聴いたクラシック クラシック・ベスト101
去年のクリスマスに体育会系の小3の息子が何を思ったか突然「クラシックのCDが欲しい」と言いだしました。知らない曲ばかりだとクラシック嫌いになってしまうだろうとあれこれ探していたところこれをみつけました。どんなテレビCMや番組で使われていたか書いてありなるほどどれも耳に残っているわけです。息子は威風堂々・カノン・ジュピターが特に大好きで繰り返し聞き入っています。
ゴッドファーザー PARTⅠ<デジタル・リストア版> [Blu-ray]
「アラビアのロレンス」や「ウェストサイド物語」、「ジュラシック・パーク」などと同様、私にとってはいつでも見たいときに見られるようソフトを手元に置いておきたい作品の一つである。米国1940年代、ニューヨークを本拠とするイタリアン・マフィアのファミリーを焦点に、ギャングの血と暴力に満ちた世界を題材に扱いながらも、父と子との、兄弟どうしの、そして男と女との愛を抒情味たっぷりに描き、むしろ一種さわやかとも言える感動を呼ぶ。
印象に残るシーンも数多いが、とくにアル・パチーノ扮する三男のマイクルが父の命を守るため、敵対するファミリーの客分ソロッツィオと後ろ盾の悪徳警官をレストランで射殺する場面の前後数分間は恐ろしいほどの緊張感が画面に漂い、40年近い昔、この映画を劇場で見たとき、胸が苦しくなるほどだった記憶がある。
父親役のマーロン・ブランド、長男ソニーを演じるジェームズ・カーン、義兄弟の弁護士トム・ヘーゲン役のロバート・デュバルなど配役も俳優の個性と役柄がベスト・マッチして文句なし。なかでも、直情型の性格が災いして命を落とす長男ソニーなどまさにジェームズ・カーン以外には考えられないほどの適役だ。そして、何と言っても美しくかつ抒情に満ちた、ニノ・ロータの音楽が素晴らしく、映画に彩りと奥行きを添え深い余韻を残す。
1972年のアカデミー作品賞受賞作であるが、私の評価では、'70年代以降現在に至るまで歴代作品賞の中でも間違いなくベスト3に入る。その後、同じくアカデミー作品賞受賞を受賞したPART IIとさらにPART IIIが制作されたため、(PART I)として区別されることもあるが、内容の完成度ではPART IIもIIIも、このオリジナルには及ばない。もともとストーリーは(PART I)だけで完結しているので、私自身はむしろPART II、PART IIIは余計で、ない方がオリジナルの感動が高まったのではないかくらいに思っている。
商品については、既にノーマルDVD版は持っていたので、BD版の買い増しになった。制作年度が古いので、近作映画のBD版より多少画質は落ちるものの、ノーマルDVD版に比べれば格段に改善されてとても見やすくなり、購入するだけの値打ちは十分にあった。
劇場、TV放映など、これまで何回も見た作品なので、今は字幕も消して英会話のリスニング練習を兼ねて見ているが、撮影当時話題になった、あの、口に含み綿をしたマーロン・ブランドのぼそぼそしゃべる台詞はいつまで経っても聞き取りにくい。