Spirit of the Forest
フィンランドのフォーキーメタルバンド、コルピクラーニの1st。2003作
無骨なメタルサウンドと、フォーキーな要素を強引に融合させた、やりすぎ感…
このギャグと本気をまぜこぜにした感性はFINTROLLなどに近いものがある。
ブックレットの写真にある、掘っ建て小屋の前に勢ぞろいした原住民風の姿の
メンバー達がそのまま音になったようなサウンド(笑)
ヴァイオリンやアコーディオンのメロディが心なごませてくれるが、
フォーキーな面白さに反して、メタル部分がややつまらないのが惜しいか。
コルピと黄泉の世界
フィンランドのフォークメタル、コルピクラーニの2012年作
2003年にデビューしたからすでに8作目、その愉快なフォークメタルは本作も不変であるが、
アコーディオンの音色と森の蛮族めいた歌声で聴かせるサウンドはよりパワフルになっていて、
本作ではフィンランドの叙事詩「カレワラ」をテーマにしたエピックな雰囲気も強く出ている。
バンドの看板であったフィドル奏者のヒッタヴァイネンが脱退したことも影響してか、
ヴァイオリンパートがやや減っているのだが、その分ギターのヘヴィさが前に出て、
サウンドの迫力が増している。随所に激しい疾走も含んだこれまで以上に重厚なアルバムだ。
Ukon Wacka
フィンランドのフォークメタルバンド、コルピクラーニの2011年作
いまや世界規模で盛り上がりを見せるフォークメタルの火付け役ともなったこのバンド、
本作は早くも7作目となる。前作のヘヴィさを残しつつ、アコーディオン、ヴァイオリンによる
フォーキーな土着性が戻ってきていて、ノリノリで疾走する愉快な雰囲気と、
メタルとしてのパワフルさが両立されている。その点ではFINNTROLLにも通じる質感であるが、
彼らはもう少しエピック寄りで、こちらはあくまで陽気で明快なフォークメタル。
正直、新鮮味は薄れてきたが、定番というべき「よい子の土着メタル」を楽しもう。