大学とは何か (岩波新書)
「大学」を歴史的な変遷を丁寧に辿りつつ、
現在抱える問題、未来像まで語られた本書。
大学問題自体はメディアを通じて得る程度の知識しかない
僕のような人間でも分かりやすく、かつ面白く読みました。
特に、中性以降、存在意義を見失ってゆく大学が
近代国家成立とともに価値を見いだされ、復活してゆくくだりや、
大学の没落と新しいメディアの誕生の関係性などの部分が
とても印象に残ってます。
また、僕はこれまで、なんとなく今自分達の目の前にある
大学のスタイルが古くから連綿と続いているイメージを
持っていました。なんの疑問も持たず。
本書を読んで、同じ「大学」という言葉でも
それが現す状況というものは時代・地域によっても
違うという、極めて当たり前なことに気付きました。
安易に言葉のイメージに流されてはいけない、
ということも、本書を読んで僕が得た教訓でした。
今年読んだ新書の中では有数の面白さ。
新書という媒体が好きな人、
知的好奇心を味わいたい人にはぜひ読んでもらいたい作品です。
栄光ゼミナール公式DS教材 高校英単語 エイタンザムライDS
DSで英語学習の教材はいろいろリリースされていますが、
まず単語を覚えなきゃ話にならないわけで、この部分だけは結局詰め込みで覚えるしかありません。
で、この「エイタンザムライDS」ですが、ファンシーなキャラクターはあくまで邪魔にならない程度の飾り。
暗記法は昔ながらの、書き取りの反復、リスニングです。
シンプルでとっつきやすい操作画面、書き文字認識も割かし優秀で、
暗記で頭を使わなければならない場面で、余計なことに煩わされないのはとてもよいです。
惜しむらくは、単語の出題順が固定されていて、順番で記憶してしまいがちということ、
似たような意味合いの単語が続いたりするため、ニュアンスの違いを簡単なイラストなどで表示して欲しいと感じたこと。
せっかくDSを使ってるわけですからね。
しかしながら、「もえ単」「ターゲットシリーズ」など同類の教材と比較して、
今のところ「サムライ」がDS最強の単語学習ソフトですよ。
東京六大学SONGS
歌詞カードがきちんとついていてとてもよろしいのですが、編曲がお手軽すぎて、聞いていてがっかり。各校ともにオリジナルはもっと重厚なはず。曲の最後にシンバル一発でチャン!、終わり、なんて校歌はないでしょう。オーケストラに割く予算がなかったのでしょうか、制作会社さん。
大学 (講談社学術文庫 (594))
「大学」は修身・斉家・治国・平天下を根幹とした儒教の政治
思想を説いたものであることはよく知られています。
「大学」のテキストはたくさんありそれぞれ特徴がありますが、
とくに本書をお薦めする理由は、昨今その価値が注目され始めた
音読に最適であるからです。
つまり日本語書き下しの部分が他の部分より大きな字体かつ太字
で印刷され、さらにすべての漢字にルビが振ってあります。著者
は本書を音読の便に供するために、このような体裁をとったもの
と思われます。
この書き下し文を実際に音読してみると、大変リズミカルで格調
高く、精神的快感をおぼえます。
本書は研究や教養のためでなく、音読し、さらには暗記して自己
の修養に資したい人にとくにお薦めします。