男性・女性 HDニューマスター版 [DVD]
決してよくできた映画ではないと思う。だが悪くないし、好きである。
ただオスとメスの描写をウェットさを排除して描く手法は正解だった。少なくとも性行為のオンパレードよりは。
大学時代に観て、なんか引っかかっている作品。今ではさほど特別な感情は沸かないが、それでも心の片隅に残っている。
値段が高いですね。だから気軽にはお勧めできない。まあ、値段以上の価値はあると思う。
モノクロ映画である。そういえばスコセッシ「シャイン・ア・ライト」も一部モノクロだった。あの人はゴダール好きだからねえ。
女の一生 (新潮文庫)
子供時代に読んだときは、女癖の悪い男に騙され、放蕩息子の犠牲になる哀れな女の話に過ぎないと思い、ストーリーの暗さにむしろ嫌悪感を覚えた。
だが成長してもう一度読み返したときは、文体の美しさに改めて魅了され、見事に描き出されている失われた貴族階級の優美さに心惹かれた。
脂肪のかたまり (岩波文庫)
普仏戦争にてフランスが敗れ、逃亡途中のブルジョア達の中に、(やんごとなき上流の人々にとっては)場違いな、超ポチャ娼婦が混じっていた。男たちからは好奇、女たちからは侮蔑の視線を浴びる彼女『ブール・ド・シュイフ(おでぶちゃん)』。しかし、馬車の中での強者は、図らずも、たっぷりな弁当を用意していた彼女(さすがポチャ)。食事の無い強行軍にイラついていた人々も、親切で、気のいい彼女のおすそ分けをいただいた瞬間なごみ、ひといきに打ち解ける。ところが、彼女の食糧を必要としない宿に到着し、今度は逆に彼女の存在がお荷物になったときに、やんごとなき人々のとった行動は・・・。敗戦という状況を効果的には生かしてはいるけれども、戦争がどうとかという話ではない。いつでも、人間の集団が腐臭を発し始めたときに起こりえる話だ。
モーパッサン短篇選 (岩波文庫)
モーパッサン、一度はどこかで聞かれたことがあるかもしれない、フランスの主に短編を新聞などに載せてた小説家。
生涯で300あまりの短編を世に送り出し、スタンダール、バルザック、ゾラなど十九世紀を代表する小説家であり、特に短編では古今独歩の高い位置を占めているそうな。
私は、村上春樹の短編などが好きで、フランスに興味があり留学経験もありと、色々な縁でこの本を手に取った。
面白いです。
彼の生まれがノルマンディー(フランスの東北部、世界遺産のモンサンミッシェルなどの地方)で、寒い風景の話が多く、田舎の自然や、人間のありのままの感情が描かれていて、とても自然なストーリー展開で、作られてないところがとてもいいです。
フランス人だからか、恋愛に関する無常感がとてもいいです。
最初からなるものはなるし、ならんものは、どうにもならん、ていう放置の姿勢が素敵です。