日本沈没 2 (ビッグコミックス)
刻一刻と迫る「Xデー」にむけて、さまざまな人物がさまざまな思いを胸に突っ走る。
そして東京をはじめ列島各地を襲う大地震。
列島沈没を告げる首相の全国民向けの演説は、全世界に中継されていた。
玲子を迎えに小田原まで行こうとした小野寺。
そんな折り、ついに富士山が噴火する。
途中で止まることなく、一気に読めてしまう。続きがすぐに読みたくなる。
さいとう・プロの劇画もその雰囲気を盛り上げている。
日本沈没 1 (ビッグコミックス)
親が子供を殺し、子供が親を殺す。
そんな異常な事件がほぼ毎日報道され、自分も含め多くの人がその報道に慣れ始めている現在の日本。
「日本沈没」は、そんな国自体の崩壊を描いている作品です。
小説版を読んでいない自分は、映画版を見て「日本沈没という作品は、日本国土の沈没を描いている作品」という感想しかなかった。
しかし、今回マンガ版を読み思ったことは、沈没しているのは日本の国土だけではなく、
日本という国の「誇り」とか「歴史」とか「国家」、
まさに国自体が崩壊し沈没していく事を描いている作品だと知った。
以前、映画版のDVDを観た時にレビューにも書いたが、
映画版は作品の時間が短すぎ、そういった国自身の沈没について描かれる事がなかった。
マンガ版では、6/1現在で6巻まで発行されているが、国土と国家と国民の崩壊の様が見事に描かれている。
比較的安全と思われていた地域で、地震などの災害で大きな被害が出たり、
今後10年とか30年とか以内に大地震が来るとほぼ分かっていても、
なにも用意をしようとしなかったり…確かにこの国は、いろいろな意味で、すでに崩壊が始まっている。
日本沈没 13 (ビッグコミックス)
この漫画の作風や絵などが嫌いな人も、読む価値はあると思います。
日本の沈没という話のことだけではなく、日本の危機に対しての考え方が今作にはあると思います。
初版が2008年、原作というともう少し前ですか。
今の日本の話と比べても、古臭さはなんら感じない気がします。
日本沈没 14 (ビッグコミックス)
緒形総理が大きな役割を果たす巻。平時では今ひとつ頼りない首相だった緒形氏が、日本沈没という大災害を前にして素晴らしい政治家に育っていったのがよくわかった。真っ白になった髪の色が彼の重圧を示している。子供達に希望を失わないようにと声をかけ、そして・・・・・。更に衝撃的なのは、皇居から国民に発せられたメッセージ。読んでいるだけでその場にいるようで圧倒された。そして、私もまた救われたように感じた。14巻はすごい巻だ。
日本沈没 6 (ビッグコミックス)
今の日本人の多くは、多分にこの本に書かれているようなことを考えたこともないと思います。僕はまだ高校生なので全ては解りませんが、別の方が書かれているように違和感がある描写もいくつか見受けられました。
その点については、フィクションを逸脱する部分も多い、この漫画のスタイルとしては問題があると思います。けれども、やはり多くは知っているべきことですし、今まで何も知らなかった自分に気付くことができるということには非常に意味があると思います。
単に漫画としてみても、現在連載中の作品の中ではトップクラスだと思うので僕はお勧めします。