福島原発でいま起きている本当のこと~元・現場技術者がすべてを語った!
福島原発に関する報道がめっきり減ってきた。民主党代表選報道の最中、東電から「想定外の津波」は想定内であったことが報告された。マスメディアからは追及されないとの確信があってのことだろう。
工程表に基づいて、あたかも予定通り進んでいるかのように報道されているが、この本を読むと実際は何も進んでいないことがわかる。ただ原子炉を冷やしているだけある。まだそれしかやりようがないからである。
著者は実際に福島原発で働いていたからこそ現場の状況がわかり、的を得た仮説を導き出している。
地震で壊れていた原発(そのため配管破断に触れない)、どこにあるのかわからない高線量放射性物質、メンテナンス不備によるベント不成功、ケーブル敷設作業時の汚染水被ばくの状況など現場を知らなければ導き出せないことである。
著者は配管破断により放射性物質が漏れており、そのために高い放射線量が放出されていると指摘している。
早晩、被爆線量の上限を引き上げなければ作業員が足りなくなる。しかし、2時間の講習で働けるのに「福島原発行動隊」に集まった元原発技術者463名の活躍の場はない。
地震と津波、そして水素爆発によって傷ついた建屋は、大幅に強度が落ちている。むき出しになった鉄筋は海水の影響を受けて急速に腐食し、コンクリート内部で膨張して爆裂する恐れもある。30年以上にわたり放射線にさらされて続けてきたコンクリートはすでに劣化している。
日本列島は海洋プレートによって運ばれた付加体が堆積することで成り立っている。不安定な大地の上に原発がある。
地震の活動期に入った日本で、新たに地震や津波が襲ったらどうなるのかわからない。早急に根本的な安全対策が必要である。
汚染された土地は、本来であれば東電が除染すべきだし、除染した土はすべて東電が引取るべきである。
普通の民間企業はたとえ10円の製品でも不良を出せば、すべて回収したり、現場まで行って交換しなければならない。
世界を相手に競争するためにISOの認証を受け、EU圏に輸出するためにRoHSやREACHに対応すべく
地道な調査・報告を重ねている。その上さらに放射性物質の検査まで行わなければならない状況にある。
異常な円高でありながら原材料は高値で推移し、輸出企業は悲鳴を上げている。
そんな状況にある普通の民間企業から見たら東京電力に対する政府の対応は異常なほど甘い。
東電から提出されたマニュアルや報告書は、未だ黒く塗りつぶされたままである。
1999年には金融監督庁による金融検査マニュアル運用によって中小企業をバタバタと潰したではないか。
2007年7月、姉歯事件による改正建築基準法によって官製不況を引き起こし、建設業界を疲弊させたではないか。
同じように原子力政策の見直しや発送電分離を行って当然である。
これだけ多くの人が被害を受けても本質的には何も変わらないのは有り得ない。
私たちは、原発は未だ収束していない現実に向き合わなければならない。
東電OL殺人事件 (新潮文庫)
始めの断り書きの中で、著者は東電OLが堕落の道を歩んだその本当の理由を少しでも浮き上がらせたいと述べている。事件当時のマスコミによる残虐なまでのプライバシー侵害報道(作り話も多数あったよう)によて傷つけられたであろう彼女のために。彼女の無念をはらすために。私はそれを読んで興味を持ち手にとってみた。しかし実際読んでみると、容疑者となっネパール人の無実をはらすため彼の故郷に行ってみたり、必要以上に裁判の様子が描いてあったり(どうやって殺されたかはあまり興味ないんだけど・・・)、あまりに彼女に関係のないことが羅列されているような気がした。ネパール人の冤罪を覆すことを軸にした話だったっけ?と思うほど、そういったことの方に比重がいっていた。著者の彼女への想いは所々に出てくる熱い言葉に感じられるが、期待通りには彼女の心に近づけていないようだ。著者は、この本の趣旨を述べる際に、決して彼女のプライバシーを暴くために書くわけではない、としている。しかしやはり心に近づくにはそれが必要なのではないか?その前に、著者は十分にプライバシー侵害しているけれどね。だって彼女が一日に何人とセックスしたかとか、とういうようなことは書いてるもの。だったら、もっと彼女の生い立ちなどもきっちり取材してほしかった。今度こそ誤った情報ではない、誠意ある態度で振り返ることができるチャンスだった!私たちは何で彼女が堕落してしまったかを知りたいのだ。この本は逆に彼女を中途半端に放り出しただけで、無念を晴らすどころかもっと辱めにあわせた可能性も否めないものになってる。私のみたところでは。著者の熱意は伝わったけどね。だから星はみっつ。
素人初撮り生中出し 東●歯科病院勤務人妻 [DVD]
実際はパッケージの写真よりも少し落ちるかな。でも許せる範囲内です
少々Sっぽい絡みは○、でアナルに中だしされてますが
アナルの穴が空きっぱなしで騎乗位ガンガンでよかったです
ただし編集が突然切り替わるような感じが気になった
惜しいですね、4点
グロテスク〈上〉 (文春文庫)
軸となる女性登場人物は4人。外国人を父に、日本人を母に持つハーフである「わたし」。その妹で誰もが憧れと羨望のまなざしを向けるほど美しい妹ユリコ。努力して学力で他者より上に上がろうと必死でもがく和恵。いじめにあいながら優秀な成績をとって周囲に一目置かれる存在のミツル。「わたし」の回想手記で始まる壮絶な物語である。
容姿でも両親の愛情でも妹に勝てない「わたし」はその憎悪を自分以外のすべてに向ける。名門Q女子高のヒエラルキーの中でもがく彼女と和恵、ミツル。どうにか均衡を保っていた彼女たちのまえに編入生としてやってきたユリコ。その美貌で学園に君臨するユリコはしかし悪魔的なほどの二ンフォマニアだったのだ。かくして彼女たちのアイデンティティはもろくも崩れ去り、あとは崩壊の一途をたどることになる。
なにがグロテスクかと言って、ここに挙げた全ての登場人物がグロテスクである。アイデンティティを求めてあがき、苦しみ、他人と相容れない女たち。そして「わたし」と和恵にいたっては自分がグロテスクであることにすら気づかないし認めない。読み進むうちにこれらの4人の女たちが、実はひとりであるかのような錯覚に陥る。その感覚もグロテスクである。
桐野夏生の文章は乾いていて、読後長くたってもその主人公たちが強く心に残るものが多い。ぐいぐい引っ張っていく筆力に脱帽しつつ、この気持ちの悪い小説を読み終えた。