ジャスト・ジミー・リード(紙ジャケット仕様)
ローリング・ストーンズがビートルズに会ったとき、ジミー・リードのことを訊いたら、ビートルズは「あれはクズだ」と評したことは知られているが、このエピソードに、双方のバンドの資質や指向の違いが如実に現れている。それはともかくとして、たぶんブルーズにそれほど愛着のない人から見れば、「どの曲もおんなじようなもんじゃん」と言われそうなものだが(まぁ、それはおおむねその通りなのですがね・・・)、ブルーズの愛好者にとって、ジミー・リードは、栄光のワン・パターンであり、偉大なる金脈である。ゆるーく、ズルズルとだらしなくも気持ち良く流れるそのノリ、「ぱひー」とした音色で鳴らされるハーモニカ、軽い口当たりながら、ベロベロに絡みつく、ブルージーな味も兼ね備えたヴォーカル、それでいて親しみやすくポップな曲の仕上がり、どれをとっても実にたまらない。
そのジミー・リードのヴィー・ジェイ時代のLP群が、紙ジャケットで再発された。この“Just Jimmy Reed”は、ヴィー・ジェイ在籍時代の7枚目(ベスト盤含む)となるLPであり、1962年の録音が収められた作品である。盟友エディ・テイラーは参加していないが、バンドのノリは好調である。冒頭の“I'll Change Everything”では、オルガンやホーン・セクションが導入されており(後からのダビングのようだが)びっくりするが、残りはいつものジミー・リードの世界。それほど有名な曲は収められていないが、聴いていると、やはりこのゆるーいノリにずっぽりとハマってしまうこととなる。スタジオにおけるプロデューサー(エンジニアー?)とのやり取りや、演奏をやり直す様子も入っていて楽しめる。一発でその人と分かる、こういう確固としたスタイルを築き上げたことに対しては、いくら評価してもし過ぎるということはないだろう。
I'm Jimmy Reed
ジャズのCDから始まった日本での紙ジャケットCDブーム。レコードの雰囲気を味わえる気がするのだろうか。レコード・ジャケットはやっぱりあの大きさだからかっこよかったのだが。ジャズからロックに飛び火し、ついにブルースのCDも紙ジャケ再発が始まった。わざわざ買う人がいるならいいけどね、需要があるのなら。ブルースだって商品なんのだから。
チェスと並ぶシカゴのブルース名門レーベルVeeJayの売れっ子ジミー・リードのオリジナル・アルバムの紙ジャケ再発。売れたらいいね。私はプラ・ジャケで持ってますから買いませんが。金があったらLPは欲しいけど。
経営革命大全―世界をリードする79人のビジネス思想 (日経ビジネス人文庫)
経営やマネジメントに関する本があふれている。もしピーター・ドラッカー以外の著者を選びたくなったとしたら、この本の出番である。取っ掛かりとしてこの一冊を読むと誰が有名でどんな理論を提示したか、どういう欠点を内包しているかが体系的に見えてくるはずである。巻末には参考文献の一覧があり、中には連絡先まで掲載されているものもある。
テーマは「リーダーシップ」、「変革のマネジメント」、「学習する組織」、「チーム制成功のコツ」、「マーケティング」、「人材管理とモティベーション」、「未来の組織設計」にわかれており、項目別に理解しやすいように配慮されている。
ためしに「学習する組織」の項を読んでいくと「クリス・アージリスのモデルI」が示されている。たいていの人間はビジネスの場で自分の行動を規定するメンタル・モデルをもっているが、無批判に受け入れていると組織がだめになるそうである。残念ながら、典型的日本人組織は見事に「熟練した無能状態」にはまっているのが見えてくる。
そのほか、資本主義の未来がドラッカーをはじめとする三人のグル(権威)によって描かれている。そのうちの一人、チャールズ・ハンディは巨大組織から脱却したほうが幸せになれるとさえいっている。
ハウツー本の体裁をとりつつ、権威にただひれ伏しているわけではない著者たちの書きっぷりは読んでいて楽しい。リファレンスとしてもよくできていて、側に置いておきたい一冊である。
ロッキン・ウィズ・リード(紙ジャケット仕様)
ジミー・リードはローリング・ストーンズにも影響を与えた "リード調"と呼ばれる独特の肩の力の抜けたスタイルでギター弾いて歌うブルースマンである。
コーネル・デュプリーもこのスタイルを"J.R. Shuffle"と呼び、ブルースを演奏する際にかなり影響を受けている!ようだ。
グレイトフル・デッドなんかもジミー・リードのカヴァーをやっていますね。
"Big Boss Man"や"Shame Shame Shame"に
"Bright Light Big City","Honest I Do"等の
有名曲は入ってないけどもまずはこのアルバムでも聴いてジミー・リードの独特の肩の力の抜けたブルースを聴いてみよう♪