エリア88 劇場版 [DVD]
原作に忠実というレビューが目立ちますが、初めて見た時「雰囲気はいいけど原作と違うなあ」と思ったものです。当然ながら原作レイプとしか思えない某テレ版新作は論外として。まあ原作の前半パートのいいとこ取りという感じなので(特に後半の超展開は賛否分かれますよね)原作ファンからのウケが良いのも納得ではあります。そんなわけでいいとこ取りのストーリーが良いのは当然として映像も、今見ても色褪せない、いや、CG全盛の今だからこそ、この手描きセルアニメで表現されている戦闘機のドッグファイトがとても美しく感じられる。原作ファンだけでなく、泥臭い戦争ドラマが好きな人にもオススメしたい傑作。個人的には既に故人である名優・塩沢氏、富山氏の声を聞く為だけに、熱心なアニメファンならば大枚を払う価値があると思います。
「エリア88」オープニングテーマ MISSION(FUGA)(CCCD)
オープニングテーマはangelsの奏でる、JSバッハの「小フーガ」 ト短調BWV578の現代版アレンジ。Bondやクライズラー&カンパニーの音楽を強く連想させる、アップテンポなリズムと冴えわたるヴァイオリンの音が印象的。
バッハの原曲は心癒されるバロックの代表的な曲の一つだが、TVでは戦闘機やドッグファイトの映像と音が入り、好戦的かつ勢いのある迫力の仕上がり。
だが、CDのトラックには それらが無いのと、2人組のユニットという事も手伝って、音色の数や音自体の迫力といった点では、Bond達に若干劣る感じは否めない。ジャケットからしても、エリア88色が強いので、TVで放映されている爆音入りのトラックがあっても、良かった気がする。
エリア88のオープニングという先入観を無しに聴けば、Bondを洗練したような音で、良かったかもしれない。もっと数々の曲を手掛けアルバムが出れば、ドライブなどにはもってこいの一枚になるのではないだろうかと思う。彼女達の今後に期待したい。
エリア88 TARGET:05 [DVD]
原作でも人気の高いエピソード、”フラメンコ・サヴァイヴァー”原案の第9話"音速のタイトロープ”、オリジナルストーリーの第10話”運命のコントレール”収録。オリジナルキャラでしゃばりすぎ、原作の世界観が無視されている、時系列がむちゃくちゃetc.原作ファン(含む私)からは散々不興を買った本シリーズではあるが、10話のシン-ミッキー-新庄の絡み方は全12話の中では唯一まともに見られた。”お金は無いけど、どうしても新作のDVDが欲しい!”という方への一本としてお勧めします。