アット・ジャズ・カフェ・ボサ・エディション
女の子向けの可愛いジャケットに騙されてはいけない。
このCDに収められた曲はボサノバのスタンダードであり、かつ、それぞれの曲を代表するテイクである。
アントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルトらボサノバ創成期の大御所、スタン・ゲッツ、ウエス・モンゴメリーらボサノバを語る上で外せないジャズ界のビッグネームらの演奏や歌が存分に楽しめる。
ボサノバで1枚、ベスト盤を、といわれたらこれを選ぶであろう。
吉村浩二氏の選曲はさすがだ。ライナーノーツで氏の駄洒落があまり出てこないのもいい。
しかし、曲の情報やアルバム名などの情報をもっといれてもよかったのではないだろうか。初心者に配慮して難しくしすぎないようにしたのだとは思うが。
ポートレイト・イン・ボサ・ノヴァ~ベスト・オブ・ジョアン・ジルベルト
ボサノヴァを聞こうと思い、初めて手に取ったのがこの一枚。視聴してみるとその優しく響く音楽に魅了されます。
超偉大な方ですが、あれこれ難しいことは考えず、普通に聞くだけでもその良さは伝わると思います。
ジョアン・ジルベルト・イン・トーキョー
故アントニオ・カルロス・ジョビンの高度な音楽性、ボサノヴァのスタイルを確立したジョアン・ジルベルトの“声とギター”の表現はBPMと呼ばれる次代の音楽に絶大な影響をいまも与え続けている。
03年のジルベルトの初来日、行きました!72歳にして2時間を超える神の歌声とギターのソロ・パフォーマンス・・・全聴衆が陶酔したのはいうまでもありません。ジョアンも日本のオーディエンスの音楽に対する敬意と集中力に魅了され、CD発売になったという。これを持っていない“ジョアン・ジルベルト”ファンなど考えられない。このCDは、永遠の記憶の記録です!
ディス・イズ・ボサノヴァ [Blu-ray]
「・・・あれっ・・・」という冒頭のしばしの無音部分からやがて、そよ風のようなギターの音色が流れてきます。あとは引き潮のように、驚くほど自然にボサ・ノヴァの世界へと導かれて・・・。ナラ・レオン、カルロス・リラ、アントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルト・・・・・。これまで何かの機会に一度は聞いたことのある名前と共に素敵な音楽が絶え間なく流れ、往年のミュージシャンたちが当時の思い出を語り、それを裏付けるかのような懐かしい映像がその隙間を埋めていく・・・。あっという間の数時間。まるで日常の表通りからふとしたきっかけで瀟洒な邸宅のパティオに招かれたような時間でした。
ザ・ボサノヴァ
このCDは、「ボサノヴァ」のベスト・アルバムとも言えるほど代表曲を全部オリジナル・サウンドで聴くことが出来て大変お徳です。
有名なアントニオ・カルロス・ジョビンの作曲した「イパネマの娘」を改めて聴きました。アストラッド・ジルベルトの歌う「イパネマの娘」を定番として聴いてきましたが、今は亡きナラ・レオンの歌声もとても雰囲気がありましたね。新たな発見でした。
当時、日本の音楽ファンに「ボサノヴァ」のリズムと雰囲気を伝えた「セルジオ・メンデスとブラジル66」の代表作「マシュ・ケ・ナダ」のオリジナル・サウンドが、タンバ・トリオのピアノ・トリオの演奏です。「ボサノヴァ」の代表曲が、心地よいサウンドに仕上がっています。
女性ヴォーカル・グループのクァルテート・エン・シーの「おいしい水」のハーモニーが、とても爽やかで、今聴いても新鮮な響きを持っています。どこかジャジーな演奏は、とても軽快で、「ボサノヴァ」の醍醐味を満喫できる演奏です。
アントニオ・カルロス・ジョビンはすでに亡くなりましたが、「ボサノヴァの神様」と呼ばれたジョアン・ジルベルトは、70歳を越えてまだ健在でなによりです。ラストの「ブラジルの水彩画」の軽快な演奏は、21世紀になっても色あせません。その後、ジョアン・ジルベルトは隠遁生活といってもいい生活を送ります。きっと彼の気持ちに何かが起こったのでしょうね。彼のささやくような歌声は、疲れた現代人にとっては、「ヒーリング・サウンド」のように聞こえます。
休日の昼下がり、「ボサノヴァ」の音楽が部屋を満たしています。とても明るい光が室内に入ってくるような気分で聴いています。肩の凝らない音楽っていいですね。