母 住井すゑ
住井すゑの次女であるところの増田れい子によって、一家の戦前、戦後の生活が書かれている。現金収入は少なくとも、豪華なものが食べることができなくても、おしゃれをして、季節を楽しむ生活があったという記録。住井すゑが亡くなって半年ほどたって書かれたものだが、感傷に流されない、小気味よいテンポで書かれている。本文にある「このごろの人間の排泄物汚染されていて、いい肥料にならない」という言葉は、我々がこれからどんな生活をすべきか、考えさせられる言葉だと思う。
橋のない川〈7〉 (新潮文庫)
2週間ほどで全7巻読了しました。
全巻通じて暗さのみを感じさせないのは風景描写の素晴らしさと、畑中一家の人間愛ではないかと思います。
私も自らの兄との関係を、孝二と誠太郎になぞらえて、兄弟としてこうありたいと思わされました。
もしも、私が将来男の子を持ったとしたら・・・。
孝二という名前にしたいと心に決めました。
橋のない川 第一部 [DVD]
正月開けに、売り切れましたね…
ぎりぎり間に合いましたが、内容は、被差別部落民が美化され過ぎです*
この頃、私の隣り街の部落では、飼い犬を盗んで食べたり、
放火魔や異常殺人、強姦
魔等が、沢山いました…
唯、おばあちゃんの「エッタは、どうすれば直るか教えてくんなはれ?」
と校長に詰め寄るシーンは、ちょっとかわいそうでしたね〆
橋のない川〈1〉 (新潮文庫)
明治維新が終わってもこの小説にでてくる貧しい人々は昔のまま・・・
小学校の道徳の時間にこっそり読んだ「水平社宣言」の
「水平社はかくして生れた。
人の世に熱あれ。
人間に光あれ。」
に衝撃を受けて10何年、やっとこの本を正面から読めるようになった。
「水平社宣言」が出来るまでどれだけの悲しい涙や血や汗が流れたことだろう。
すごく分厚くて、内容も濃いけど、日本人なら絶対読まなあかん本やと思います。