椎名百貨店超GSホームズ極楽大作戦!! (少年サンデーコミックス)
「GS美神」の外伝にして、あのシャーロック・ホームズの若き日の淡い恋物語。
ホームズのお相手が人造人間マリア、宿敵が不老不死の錬金術師ドクター・カオスというアイデアがとにかく秀逸です。
GSの世界観に、ホームズとワトソンが良い具合にマッチしています。
「オカルトとミステリ」「壁の銃痕」など、小ネタににやりとさせられる箇所もあり、とっても楽しい一作です。
ミステリに造詣の深い椎名高志だからこそできた、とびきりのエンターテイメント。
他の短編は椎名高志としては小粒ですが、さすがと思わせるセンスが光ります。
絶対可憐チルドレン 31 (少年サンデーコミックス)
なら、人類全体が超能力を自分のものにとすればいい。全ての超能力者の殲滅か、あるいは人類全員が超能力者になるか。人類が生きている限りネタは違えどこの手の問題は尽きず、故に争いはいつまでもなくならない。持っている者と持っていない者、共産主義が幻想と分かっている現在この戦いに終わりのないのが透けて見えて、読んでいて何とも陰鬱になりますね……。
今回は兵部が一体どういうことになったか、そして賢木を襲う危機とこの2つのことが描かれます。この2つはでも実はどちらも密接に関わりあいのある事件で、実質その「敵」がどういう考えなのかを描く構成でもあります。――まあ気持ちは分かるけど、賛成は難しいというのが読んでの正直な感想だったり。子供の成長の過程っていうものが大切なのが、よく分かりましたよホント……。
未来は少しずつ変わり始めている、今巻はそのことが意識して描写されている感じでした。本当はお互い相手が好きだったのに対決しなくてはならず、あまつさえ核を撃ち込まれて死亡とかあんな未来は読者も勘弁、回避上等!兵部(仮)に段々デレつつある皆本のこれからの頑張りにと期待しつつ、32巻を待ちたいと思います。