スターシップ・トゥルーパーズ [DVD]
彼女と一緒にいたいから。とか言う、舐めた動機で軍隊に志願したジョニー・リコくん。
そのふざけた動機を一瞬にして打ち砕くある出来事が戦争という無慈悲な行為の本質として思い知らされます。
大好きな作品です。
まずは、流石はバーホーベンと言った所。
風刺が効きすぎて腹がよじれる程笑えるのに、泣ける部分と主人公を応援したくなる部分などのツボがちゃんと抑えられています。
ロボコップの頃から、社会の矛盾を笑いへと昇華させてバカにする手法は全く衰えてなく、「やりすぎだろ。」と笑う事請け合い。
だがしかし、だがしかし。
戦争の悲しさや戦友との絆、戦場での恋の儚さなど、ちゃんとしっかり戦争ものとして描けてるのが凄いところ。
学校の先生から、やがて人生においての教師となるマイケル・アイアンサイドの二面性が怖くもあり、頼もしくもある。上手い手法で魅せてくれます。
尻つぼみな形で物語は終焉してしまいますが、2作目は予算がアレだったから多少眼はつぶって欲しい所ではありますが、3作目も良く出来てるので是非シリーズ通してみて欲しい作品。総司令官が歌って踊って鼓舞してCD発売で総統閣下グッズも発売なんて、どんな頭すればそんな発想でてくんだよ!と思えて、それだけでも観たいですよ。
だが、しかし戦争はいかんですよ・・・。
さあ、皆も地球の平和の為に地球連邦に入り、市民権を得て地球の為に死のう!
YEAH!( ・∀・)人(・∀・ )
スターシップ・トゥルーパーズ [DVD]
一見、軍隊の中で激戦を通して成長していく若者の物語なのですが、
間に挟まれる「政府発表ニュース」がこの作品自体が壮大な皮肉であり、
ブラックユーモアであることを語っています。
これによって戦争や軍隊を徹底して茶化し、漫画化してしまいました。
そのバカバカしくも偉大な手法に感嘆します。
スターシップ・トゥルーパーズ3 デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]
個人的に1作目が好きなので、この3作目もツボにはまりました・・・基本的に2作目は無視して、1作目の続編と捉えると入り込みやすい映画だと思います。正直なんでもあり(スコーピオだかスコルピオの光線やら、ダンゴムシ爆弾などなど・・・挙句あのボスは、笑)のストーリーながら、兵士達の相変わらずやられる為のチープな武器&防具には、1作目同様呆れながらもとても魅力を感じました(頼れるのは己の知力&体力そして運!)・・・今作の目玉「パワードスーツ」戦は、最低でも15分位はやって欲しかったのも正直な所。(これを目当てに映画を観ちゃうと詐欺だよなあ、笑)。やや宗教がかった部分がくどい印象でしたが、このシリーズの本質は戦争における「プロパガンダ」への警鐘もあるので、その点に着目すると別な印象に変わってきますね・・・アノーキ総司令官という軍人をスターにしてしまう方法論は、とてもおもしろかったですね。とは言え、虫(バグ)怪獣がとにかく殺しまくる映画なので、原作者:ロバートAハインラインがみたらきっとガッカリすると思いますね(笑)。個人的には、大好き!!
スターシップ・トゥルーパーズ2 コレクターズ・エディション [DVD]
前作との、ストーリー上の繋がりはほとんどありません。単発作品として
充分に楽しめます。
が、3にも言える事ですが、バグズの扱いはちょっと失敗ではないかと。
いえ、この作品では比較的小さなバグズが活躍(?)するのですが、その
虫らしさやキモチ悪さはいいとして、知能の高さと進化の仕方に整合性が
無いような気がします。
前作での、群れを統率する程度の存在なら、ああした生物的進化もうなずける
(プラズマ吐いたりはこの際無視w)のですが、少なくとも言語を解する
知能がある場合、もっと違った進化を辿るはずだと思うので。
ダックス大尉は実に見事な軍人、いえ、戦士ぶりですが、結局彼の気高い
精神も、決してバグズの群れの届かない場所から兵士に「死にに行け」と
命ずる連中に、彼の意に反する形で利用されてしまうあたり、最高に
皮肉ってますね。
シリーズ通して、「銀河英雄伝説」にハマった人にはその皮肉加減を
存分に楽しんでもらえると思います。
宇宙の戦士 (ハヤカワ文庫 SF (230))
どうもこの作品は軍国主義的、スーパーライト(と書くと煙草みたいだな「極右」か)、ファシズムといった形容詞で語られるのですが、私には特に違和感はありませんでした。戦争は狂気であり、勝つための軍隊には単純で明確な信念がなければいけないのは古今東西古来からの常識であり、戦争道具の軍隊をどういう立場に立って描くのかが作家の視点。ハインラインが極右でないことはその後の作品を読めばわかることだし、この作品で戦争を肯定的に描いているのも、「必要悪」に対して考えるチャンスを作家という職人の立場から与えたものと考えれば良いと思う。
そんな言い訳っぽいことより、単純で幸せだった昔のエンターテイメントとして読んでも良しです。