ソロモン・ケーン スペシャル・エディション [DVD]
ずいぶん待たせてくれたではないか!国内版が待ち切れずに英国アマゾンからブルーレイを取り寄せたあげくにブルーレイプレーヤーまで買ってしまった!とにかく遅いっ!遅すぎる!かくいう私は主演のジェイムズ・ピュアフォイのファンの一人として、彼が『シャープ』や『シャーロックホームズ』に客演していたごく若い頃から応援してきたので、『ローマ』等での活躍のわりに日本での知名度がいまひとつーよって出演作が殆ど日本へやってこないという状況に欲求不満を募らせてきた。そこへ『ソロモン・ケイン』登場。原作コミックスのファンは日本にも多いから、これはくる!と期待していたのに、まるでその動きがなく、海外のファン仲間から『観たよー』とメールがくるたびに悔しい思いをした。で、冒頭に書いたたような次第と相成ったわけ。ジェイムズ・ピュアフォイは、心の中に悪や闇やカオスを抱え善と悪の間を揺れ動くようなキャラクターを演らせたら天下一品。(軽妙洒脱な役も上手いですよ)本作のタイトルロールは、マルクス・アントニウス役同様彼の当たり役として記憶に残るものになるだろう。ここで紹介してしまっていいものか悩むが、実はアマゾンジャパンで既にブルーレイとDVDが発売されている『camelot』にもジェイムズは出演している。(なかなか濃い役ですぞ)そしてこの『camelot』3月からBSイマジカで『キャメロットー禁断の王城ー』というタイトルで放映予定だ。さらに4月公開の『ジョン・カーター』にもジェイムズは宇宙人役で出演していることも申し添える。ついでにお願いだ。『アイアンクラッド』と『インジャスティス』も国内版をぜひぜひ発売していただきたい。宜しくお願いします。
Very Best of Solomon Burke (Reis)
ディープ・ソウルの代表格として、思いつくのは誰でしょう?
オーティス・レディングか、ウィルスン・ピケットか、ジョー・テックスか。
もっと詳しければ、ガーネット・ミムズという名前を挙げる人もいるかも。
O.V.ライト? ジェイムズ・カー?
ですが、やはりこのソロモン・バークを抜いて考えてはなりません。
途中でゴスペルの世界へ行ったり、再びソウルの世界へと帰ってきたりしていますが、
その現在まで続く彼の足跡の中で、彼の存在を知らしめ、一般的にも最も知られているのは、
アトランティック・レーベルに在籍していた時期(1961-1968年)でありましょう。
このCDは、アトランティック時代のソロモン・バークの代表曲が16曲収録されており、
彼の音楽に触れる上で大変ありがたい1枚となっております。
別に、名前が有名だからとか、基本的な教養として聴いておかなければ、という学習意識からではなくて、
こういうものこそ、現在の耳で、現在の感性に即して、聴いていただきたいものです。
音楽の形式的に見れば、それは古臭いのでしょうが、
実に、聴き手の感情を強く揺さぶる世界が、そこにはあります。
そういうものは、いつまでも、世間がどうあっても、価値を持ち続けるものです。
そういうものを知りたければ、これを聴いて、絶対に損はしません。
ソロモンの偽証 第III部 法廷
宮部さんのファンとしてはしっかり宮部ワールドを堪能できました。
が、細かいところでひっかかってしまい、前作の{おまえさん」や「ぼんくら」などを100%楽しめたのとは少しちがいます。宮部さんの江戸ものは完全にエンタテイメントとして読めますからね。
私がひっかかったのは言葉づかいです。この時代設定は1990年。今から20年以上も前ですね。公衆電話を使っていた時代です。携帯電話はありません。その頃、「どん引き」という言葉は使っていなかったし全体に中学生たちがどう読んでも現在の中学生に見えます。それは言葉づかいやしぐさや雰囲気ですね。注意深い宮部さんにしては?と思います。それと中学生が使う言葉にしてはあまりにも難解すぎる言葉が山盛りです。判事の井上くんが特に。
筋書きとしてはよくできていると思いますが神原くんの過去に関する記述がくどいかな、と思います。全体にやや長すぎて連載をまとめたような感があります。単行本で出すなら少し書き直したほうがよかったのかも。
でも毎晩少しずつ読んで楽しめました。おいしいものを味わうように大切に読みました。
やっぱり宮部みゆきさんが現在の作家の中ではナンバー1です!
ソロモンの偽証 第I部 事件
宮部みゆきワールドをたっぷり堪能できます。ゆっくり読もうとしても、気がつけばすっかり惹き込まれての一気読み。2部、3部が待ち遠しくてなりません。
10年前からの仕事がまとまり上梓開始となった、このタイミングで世情は「大津いじめ事件」で大騒ぎ。偶然でなんかなく、時代が宮部みゆきを求めているんだと思います。いい作品は、こうして世相と密に繋がって行く。そういうものでしょう。
全巻読了後にレビューを書くつもりでいましたが、その名人芸にただただうっとり。突っ込みどころが皆無と言うわけではありません。しかし、惹き込まれてのスピード感、次への期待感。それだけで十分に最高点だろうと判断しての、第一部読了時点での書き込みです。