臨死!! 江古田ちゃん 1 (アフタヌーンKC)
1巻は腹が痛くなるまで笑った。
2巻の後半に差し掛かって悲しくなってきた。
今は3巻を読んでいるところ。
江古田ちゃんは江古田駅近くに住む派遣OLで、貧乏なので夜のお仕事もしている。
自宅では常に全裸、部屋はもちろん散らかっていて、ついでに言うと異性関係も散らかっている。
最初は純粋にダメ女のギャグマンガとして楽しめたのだが、読み勧めるうち、「江古田ちゃんは別段ダメ女でもなく、真面目でお人よしな普通の女では?」と気づいてしまってから、切なくなってしまった。
漫画には「猛禽」と称される、ぶりっ子でバカのふりが上手く、男を上手く手玉に取る女子が登場する。
江古田ちゃんは猛禽にはなりたくない。
ただそれだけなのに、彼女を取り巻く男がどうにもこうにもだめんずばかりで落ち着けない。
「マー君」という、遠恋の彼女と二股をかけている男が最初からずっと登場する。
彼は本命と別れる気はないと公言しているし、江古田ちゃんといるときも彼女からの電話に出たりする。
それがただの「江古田ちゃんの数あるセフレの一人」だったなら笑えたのだが、江古田ちゃんは結局マー君が好きなんだなと2巻まで読んで分かってしまった。
「信者君」と呼ばれる、江古田ちゃんに乙女ワンピを着せて髪をさらさらにブローし、崇めて楽しむ変な男も登場する。
江古田ちゃんが信者君を好きでないのは一目瞭然なのだけど、マー君で傷ついた自尊心を満たしてくれるから付き合ってるように見える。
ちゃんと人並みに誠実な男を好きになれればいいのにね。
とはいえ、忙しい人は寂しくないという事実に最近気づいたので、夜の仕事(なぜかフィリピンパブやショーパブなど)やヌードモデル(サブカル女子向け、死体役等々)のバイト、趣味の舞踏(パンいち、全身白塗り、眉なしで踊る創作系)etc...に明け暮れる江古田ちゃんはそれなりに楽しんでるのかもしれないとも思う。
がんばろうぜ。(←仲間かよ)
臨死!! 江古田ちゃん DVD-BOX (3枚組)
原作の漫画が好きなので、ドラマ化されると聞いて気になってました。
あの独特の世界観をどう実写化するのか?
それに、江古田ちゃん役があの鳥居みゆきさんと聞き、一抹の不安…
彼女は美人だと思いますが、初めて彼女を観た時、焦点の定まらない顔で奇声をあげていて、
笑うどころか、ドン引きしてしまったので、彼女にできるの??と思ってました。
それに江古田ちゃんは自宅では全裸生活。どうするのか??
そう思いながら、原作ファンとしてドキドキしながら観ましたが、
意外に違和感がない!!!と言うか、鳥居さん普通にセリフしゃべってるし!!(笑)
最初はそこにビックリしていたのですが、段々回を重ねてみていくうちに、江古田ちゃんにしか見えなくなってきました(笑)
心配していた全裸も、背中や肩までのショットでバストやヒップ部分は、部屋の中のいろんなもので隠しながら撮ってるのがまた(笑)
裸とは言っても、いやらしさを感じさせないので、女性からの受けはいいと思います。
また原作に登場する友人Mや、マーくん、フィリピーナのリンダ、あと原作にそっくりな江古田ちゃんの姉(笑)
白目を向いて寝ながらスナック菓子を食べる姿が、見事再現されていてビックリしました(笑)
あとEDの曲が覚えやすく、気づいたら一日中頭の中で廻ってます(笑)
ドラマの内容は原作とほぼ変わりなく、男に媚びる女子猛禽ちゃんに対する意見だったり、
女性なら共感できる、男性ならちょっと引く(笑)そんな内容です。大衆受けはしないでしょう(笑)
原作好きでも楽しめたドラマでしたが、原作のボリュームに比べてドラマ回数が少ないのが残念。
江古田ちゃんを盲心的に愛する信者くんとか、自由を履き違えてるアメリカ人の彼氏サムなどの登場を期待してました。
もっと鳥居版江古田ちゃんワールドを観たかった気がします。
臨死!!江古田ちゃん(3) (アフタヌーンKC)
待ちに待った江古田ちゃんの3巻!
表紙の「I'll never be dirty even if I was attacked by a herd of dicks.」は名言です。
大人の女性でも笑えること間違いナシ。男性はちょっと女性が怖くなるカモ。
今回は猛禽ちゃんがちょっと切なかったり、江古田ちゃんが更に可哀想になったりしてます。
江古田ちゃんの世界と心理、是非色んな人に読んで欲しいです。
臨死!!江古田ちゃん(4) (アフタヌーンKC)
3巻までに比べるとちょっとマンネリ化してきたかも。
江古田ちゃんも、そこまでいくと嫌な女だよ〜ってとこがかいま見えたり。
ここまで読んできて、結局
「誘えば断られないし、ナンパはされるくらいの容姿だし
踊り子としてやとってもらえるということはスタイルもいいし、
生活も最低限できてるし結構飲みに行ってるし
友達多いしセックスはしまくりだし、それなりに恵まれてるんじゃん…」
というどす黒い気持ちが芽生えてきました(笑
江古田ちゃんはぜんぜん不憫でも報われてなくもない。と思ってしまった4巻。
だからあんまり笑えなかった、というのは
やはりやっかみなのかもしれません。