本当は結婚したいのかも、と思いはじめたあなたへ
この本を読む人は、当然結婚を意識した人だと思う。そして独身でいるということは、結婚したくても相手がいないか、交際相手はいるが結婚に踏み切れないかのどちらかだと思う。私は、どちらのタイプの人も、読んだ方がいいと思う。何故ならこの本は、結婚に付いてだけでなく、やはり男性とは女性と違うのだということについても述べられているからである。私も以前は、交際相手やアプローチをしてきた男性の言動が理解できず、「一体男ってなんなの」と一時頭を抱えたのだ。今は悟ったが、この本を読んで更に悟った。(何を悟ったかは本を読んで欲しい。)
昨今、彼氏がいるからと言って結婚に結びつくとは限らない。彼氏が何を考えているのかわからず途方にくれている女性、お勧めします。勿論、彼氏がいない人にも、お勧めします。前向きに対処する方法を教えてくれます。
大草原の小さな家―Little house on the prairie 【講談社英語文庫】
子供の頃から大好きな作品で、内容については文句なしに☆5つです。手に取ると薄くて、福音館版の翻訳書の厚さに慣れた私は初め「抄録?」と疑ってしまいましたが、間違いなく全部収録されてます。挿絵は初版時のものだそうで、点数は少ないですが当時の雰囲気が感じられます。
それなのに☆を1つ減らしたのは、読了後の感想がペーパーバックを買うのとそんなに変わらないなというものだったため。
文頭に薄いと書きましたが、それはその分1ページにテキストが詰まっているということです。文字のポイントや行間の広さは、後で購入したHerperTrophy社のペーパーバックの方が読みやすく感じました。
また、英語文庫は巻末に註がついているのですが、残念ながら私レベルではこの註の数では足りませんでした。結局辞書をひくので、初めからペーパーバックを買ってもあまり差はありませんでした。
日本の出版社が出している=易しく読める、と考えたのは短絡だったなあと後で思いました。
良い点としては、'@入手しやすい、'A持ち歩いて読むのにいい(製本はやはり日本の方がいい。辞書が必要なければの話ですが)、'B多様な大草原の生物の名や楽曲や聖書の詩句、当時の俗語など、辞書では分からない言葉の註が載っている、というあたりです。
いろいろ注文をつけましたが、日本の出版社が英文の本を出版するということ自体は評価すべきことですので、(洋書はやはり入手しづらく、内容の比較も大変なので)改良しつつ続けていっていただきたいと思っています。
※テキストの内容はやはり良かったです。ワイルダーの原文は躍動感があって美しく、英語を読む楽しさを感じさせてくれました。辞書をひきながらでも英文を読むことを続けているのは、この本に出会ったからだと思います。興味があればチャレンジして損はないと思います。
ラン・ローラ・ラン―シナリオ&インタビューブック
いろんな要素のいっぱいつまった映画「ラン・ローラ・ラン」。一度観ただけでは とてもその仕掛け全部を把握することはできません。あまつさえ百回観てもわからないところも あります。 そんな「ラン・ローラ・ラン」の人物設定(かなり細かい、さすがにこういったことが 映画に奥行きを与えています)、場面解説(日本人にはわかりにくいドイツの様子など)は 理解の助けになると同時にこの映画もますます好きになります。
ラン・ローラ・ラン [DVD]
映画は1998年8月20日リリース。監督のトム・ティクヴァが音楽も手がけ、主演のフランカ・ポテンテがそのボーカルも担当し、それがバリバリのジャーマン・テクノで、主題歌『WISH』は本国で25万枚の大ヒット記録を飛ばした。
そして本作は史上初の『カオス理論』映画と言えると思う。のちに2004年1月23日リリースの『バタフライ・エフェクト』が同じカオス理論の思考実験の一つで、『カオスな系では、初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす』ということを詩的に表したバタフライ効果を取り上げているが先んずること6年、この映画はより根本たるカオスの具現化を成し遂げている。
時にアニメーションを織り交ぜながら、カオスなベクトル『ローラ』は周囲に有機的に作用しながら走る。正に眼で観るカオス理論。すばらしい大傑作だ。