ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&第4番
これはかなり良かった。私の中では、久しぶりのヒットです。
とにかくバランスが良い。ロマンチックなところ、盛り上がるところ、そしてピアノとオーケストラの音量、スピード・・・などなど、全てにおいて統制が取れています。
この演奏を嫌いと思う人はいないのではないでしょうか。
ラフマニノフ:前奏曲集/楽興の時
楽興の時は名曲なのにもかかわらず(特に4番!!)録音が少ない。全曲盤はベルマンとかポンティとかアシュケナージとかいくつかでてるが,どれもこれも決定的な名演とは言い切れないものばかり。ポンティは個人的には大好きなピアニストだが,決定盤とは言えないでしょうねえ・・。ホロヴィッツにも何曲か録音があり(2番3番)それは超の付く名演だが(3番がね),残念ながら4番は存在しない。ルガンスキーのは,ドラマチックでありながら,随所にデリケートな音色とロマンチックな歌が織り込まれているところが魅力(←かなり4番の話に近いが笑)。3番はやはりホロヴィッツには及ばないが,全曲通して非常に完成度の高いものになっていると思う。前奏曲も同様,非常にロマンチックな演奏で,また音色の変化の付け方がうまく,聞いていてうっとりする。鐘なんか最高。ソフロニツキーやSネイガウスのようなロマンの極み的な演奏ではないので,それを期待する向きにはオススメしないが,この曲集のもつ甘い雰囲気と冴える技巧とのバランスが取れている点での完成度はダントツだと思う。やっぱりロシアのピアニストは上手い!ラフマとかスクリャービンとか弾かせたら。
ぐっすり眠れるクラシック
特に不眠という訳ではないのですが、リラックスしたい時や
夜にアロマディフューザーを使いながら一緒に聴いたり、部屋でくつろぐ時に
掛けます。とっても癒されます。
3、4曲目のジムノペディがとても綺麗で、どこか別の世界へ飛んで行きそうになります。
とにかくうっとりします。
ラフマニノフ:狂詩曲&変奏曲集
ラフマニノフの変奏曲のみを集めたアルバム。
「パガニーニの主題による狂詩曲」のみオーケストラを伴なう。
協奏曲1番&3番を録音したオラモと再びコンビを組んでおり、協奏曲も全集になることが期待される。
このパガニーニ狂詩曲のうちでも有名なのが第18変奏曲で、映画「愛と死の間で」「赤い靴」「ある日どこかで」「恋はデジャ・ブ」「サブリナ」「三つの恋の物語」「RONIN」などで使われた。
他に「コレルリの主題による変奏曲」と「ショパンの主題による変奏曲」の2つのソロ作品が収録されている。
有名な「ラ・フォリア」の主題に基づくコレルリはともかく、ショパンの前奏曲第20番に基づく変奏曲の方は録音もさほどないと記憶している。
次世代をの担い手の一人であることが確実視されるルガンスキー演の奏は、しっかりと地に足の着いた質実剛健なラフマニノフだ。インテンポで進められる重力感が心地よい。
安定した技術の上に豪快で力強い歌がある。
コレルリ変奏曲をアシュケナージの名盤と聴き比べると、アシュケナージの方がずっと躍動的で飛翔感のようなものがある。逆にルガンスキーは地に根ざし、堅牢な構築物を作り上げる。
どちらも魅力的だ。
いまのところルガンスキーというピアニストが、その個性を最もプラスに発揮できるのがラフマニノフ、次いでショパンとプロコフィエフかもしれない。