終戦60年特別ドラマ 二十四の瞳 [DVD]
タイトルにも書いたのですが、旬君目当て観たのですが、自然に初めから涙、涙でした。
今、平和ボケしている日本人に観て欲しい、一本です(私も含めて)
もちろん小栗旬君も良かったです。ファンだからいうのではなく?!?
二十四の瞳 (角川文庫)
瀬戸内海のある分教場に赴任した大石久子先生とその十二人の教え子たちの戦争による受難を中心に描かれている。
大石先生の「この瞳を濁してなるものか」は名台詞である。敗戦後の翌年復職した大石先生の歓迎会が生き残りの教え子達によって開かれるシーンは、涙、涙……
二十四の瞳 デジタルリマスター2007 [DVD]
もともと父が高峰秀子が好きだということもあり、父の為に買いました。しかし父はDVDプレーヤーを操作する事ができず、私が操作し、父(79歳)母(78歳)私(51歳)親子3人で観ました。その挙句親子3人で号泣でした。子供たちそして先生の純粋な心、屈託のない笑顔、しかしそれを押しつぶす貧困、そして戦争、映画の中の大石先生もそうですが、私たちにに出来るのは、ひたすら泣くことしかできませんでした。特に印象に残っているのは小学6年生で住込みで働きに出され、そこに就学旅行で同級生達が来る、その子はひたすら隠れているが、同級生達が船で去って行くのを泣きながら追いかけて行く、その姿はなんともやりきれず胸が押しつぶされそうでした。両親達も同じような苦労をしているらしく、その苦労を知らない人以上に感動していました。今映画は、人気の俳優が出ていたり、多くの資金を使い、ものすごい映像を作っている物がよく観られているようですが、たまには、心が洗われ今の幸せが感謝できるようなこのような名作を御覧になられたらいかがでしょうか。
二十四の瞳 (新潮文庫)
「なんだこれは。ここで描かれている日本は、
本当にほんの数十年前の現実か。
オレのおじいちゃんおばあちゃん達が生きた時代なのか」
そう考えると妙にリアルで、心に響きました。
登場人物たちの純朴さが、さらに物語を悲しくしていました。
教室で無邪気にはしゃいでいた少年少女にとって
唯一無二の未来が当時の国際情勢の現実によって決められる。
受け入れる筋合いのない“運命”を無理矢理受け入れさせられ、
そんな中でも必死に生きる彼らの様子。
「こんなにも簡単に人々の暮らしは壊されてしまうものなのか」
と思うととても怖くなりました。国が暴走するって本当に怖いですね。
“何でもあり”になりつつある時代に生きる僕たち。
それに比べて、自分を抑えて生きていた昔の人たち。
だってそれが美徳とされていた時代でしょ?ってわかっていても、
やっぱりひたむきに生きる人間の姿は尊ぶべきものだと思います。
やたらと過去を振り返るのは嫌いですが、
こういう作品って現代日本に生きる僕たちにとって
かけがえの無い財産だと思います。
二十四の瞳 デジタルリマスター 2007 [DVD]
この作品を「反戦映画」としてしか観られないようでは、その鑑賞者の感性はいかにも貧しすぎると思う。
(あまりにも有名な作品だから、物語のあらすじを辿るのはやめておこう。書くのがめんどくさいし。)
数年前にリメイクされた『二十四の瞳』(黒木瞳主演)については、観ていないし観る気もないから分からないが、木下恵介監督のこの『二十四の瞳』(高峰秀子主演)に関しては、「戦争反対がこの映画の趣旨です」と言ってしまうにはあまりに惜しのだ。なぜなら、確かに「戦争の悲しさ」がモチーフのひとつになっているとはいえ、あるいは「女性の自立」みたいなモチーフも見え隠れするとはいえ、そこにさほど強いアクセントが置かれているわけではないからである。
映画作品の魅力を上手く表現する力が私にはないので、手短に結論だけ言っておくと、木下映画が魅力的なのは、ひとつのテーマのごり押しになってしまうことを注意深く避けて、あくまで「時代」を描くことに徹しているからである。
これは木下監督のほかの作品にも言えることだ。「戦争なんか早く終わればいいのに」とか「命は大事にせなあかんよ」みたいな、監督の「思想」らしきセリフはいくつも出てくる。だがたいてい、しつこくならない程度のタイミングであっさり次の場面に切り替わってしまう。だから、ある種の人は期待を裏切られるだろうし、またある種の人は憤懣が高まる前に拍子抜けするだろう。
でもそれでいいのだ。「時代」という、一つか二つのテーマに還元することなどおよそ不可能な、広がりと深みを持った対象を木下は捉えている(捉えようとしている)のだから。
またあるいは、「テーマ性」を追求しすぎると「時代のリアリティ」を遠ざけてしまい、「時代のリアリティ」を追求しすぎると「テーマ性」を手放すことになって何の映画だったのかが分からなくなるという、矛盾・葛藤・逆説を引き受けていることが、木下映画の魅力だと言ってもいいかも知れない。そういう緊張に耐えられる監督は稀有である。
「戦争はいけないことだと思いました」みたいな野暮な感想しか持てなかった人は、6回ぐらい観なおすべきだと思う。