皆川明の旅のかけら
ふと、手にしたこの本は、久しぶりに心が澄んでいく何かをプレゼントしてくれた本でした。ミナのデザインは、無駄がなくシンプルなのにどこか厳かな手触りのある空気感があって、まぎれもなく本当にオリジナルなブランドですよね。その秘密のエッセンスがこの本から伝わってきました。
皆川明さんのデザインへの情熱が語られている言葉のページは、詩のように
しんしんと心におりてきて、今もミナのちょうちょのように心にとまっています。これからも皆川さんの旅のかけらを知りたいし、読みたいです。
ミナを着て旅に出よう (仕事と生活ライブラリー)
学生時代は陸上の長距離選手だったこと、デザイナーのかたわら、魚市場のアルバイトをしていたことなど、皆川さんの意外な一面がのぞける1冊です。
どんな経験も役に立てようとする姿勢が、人生そのものに対してとても誠実に感じました。その柔軟な視線が、ミナのデザインのやさしさと軽やかさにあらわれているのかな、と思いました。偏見や先入観とは無縁の、自由なデザインたち。
シーズンが過ぎれば途端に古臭くなって、セールにかかっておしまい、そんなデザインがあふれている中で、ミナはかわいらしく飛び続けるちょうちょなんですね。