あなたがどんな状況でも成功する8つの性格―もし会社がつぶれたとしても成功できる方法
人それぞれに得意な事があり、それを伸ばすことが成功する近道ですよ。という本。
既存の切り口と違ったのはSPIに近いテストでデータとして性格をはっきり提示してくれること。
これがものすごいしっくりきた。
性格別に適したビジネス手法を教えてくれるが、思えば自分の性格に適さない業務は
失敗が多かったり、途中で飽きてしまったり、など成果が出なかった事が多い事がわかる。
「〇〇さえやれば成功できる!」という自己啓発本に納得できなかった人には
読んで損はないはず。
2012年、日本経済は大崩壊する!
優れたトレーダーは「未来を当てるのではない。未来に対応してゆくのだ」と言う。
即ち、不確実な未来のために、何が起こってもいいように、前もって、選択肢を数多く用意しておくのだ。そういう意味でこの本は有益である。
あなたが最近のマーケットに、何となく違和感を感じていたら、この本を読んでみたらどうだろうか。「そうだったのか!」と納得がゆくところがあるかもしれない。
私は、朝倉氏の予測が当たっても当たらなくても、どちらでもいいと思っている。この本を読むことによって、頭の中が整理され、今、現実に何が起こっているかが、かなり納得できた。そして、トレードの選択肢を大幅に増やすことができた。そういう意味でありがたい。
事が起こった時に、何が起こったかを前もって知っておくと、最良の手を打つことができるのである。
例えばある高名な投資家は、1989年にトレードを休んだという。長年の経験から市場がバブル状態にあるのを知っていたのだ。そして翌年、実際にバブルの崩壊が始まると、新日鉄の空売りを始める。それから3年間にわたってえんえんと売り続け、19億円を手にしたという。
「今、何が起こっているか?」が彼には分かっていたのである。だから途中で株価が上がっても、ひるむことなく売り続けられた。一般投資家はそうはいかない。事態が飲み込めないため、多少株価が上がりでもすると、「トレンドが変わった」とばかりに飛びつき買いをして、傷口を広げてゆく。
このことについては、私にも苦い経験がある。
2007年7月、サブプライムローン問題で世界金融危機が始まった。当時私は住金を追いかけていたが、事の深刻さが全く分かってなかったため、大失敗をしてしまった。下がったので買うと、更に下がり、あわてて損切り。これの繰り返しであった。世界経済に何が起こっているのか、が分かっていたら、最初に空売りをして、後は何もしなかっただろう。それだけで大きな利益が手に入ったのだから。
そういうことができるためには、このような本を読んで、前もって対策を立てておかねばならない。
重ねて言う。「大崩壊が起こる」という予測が当たるかどうかに、あなたはとらわれてはいけない。
もしあなたがトレーダーなら、その「対策を考えておけ」ということである。
そのような人にこの本をお薦めする。