アニメソング史(ヒストリー)II
アニメ史と言うには1も2も3もざっくり感が否めないのですが、さすがに90年代のCDに比べると音源は格段に良いです。だがなぜこの選曲ヒストリーとうたうならコロムビア音源総ざらいのつもりでしっかり年代別に作ってくれればと惜しい感じが、あと収録曲のジャケット画や情報が無いので、それもヒストリーと言うには残念なところでしょうか。
はじめ人間ゴン
70年代に学研の「学習」に連載された園山俊二先生の『はじめ人間ゴン』。アニメ化された「はじめ人間ギャートルズ」の原作のひとつでした。
そして、90年代、この作品を学習漫画や藤子不二雄作品のコミカライズでおなじみの篠田ひでお先生が、やはり学研の「学習」に連載を開始しました。
再びNHKでアニメ化されるなど人気となりました。
そんな篠田版「ゴン」の唯一の貴重な単行本です。園山先生の絵を、うまく篠田流に描き切っているのはさすがですね。
まったく違和感なく楽しめました。
東京ムービーアンソロジー(2)1973~1977
基本的に、この頃のTV用に使用される主題歌は別録音なので、
レコードサイズの曲に聞きなれているとなかなか新鮮でいいです。
「ジャングル黒べえ」は大杉久美子さんと肝付兼太さんのはっちゃけ具合が少し違いますし、
「行け!バンババン」は後奏が違います。ただ、「白いテニスコートで」は「燃え上がる恋も〜♪」の部分がレコードサイズと同じメロディーでした。
TVバージョンを期待していたので、そこだけが残念でした。こちらのレコードバージョンも放送で使われたのでしょうか?謎です…。
「ジャングル黒べえ」の前奏の音が多少つぶれてること以外は、聞きづらいところも特になく、TVサイズの演奏を堪能できました。
「ルパン三世'79」から4曲がSE付きステレオで、それ以外はモノラルです。録音形態の時代の移り変わりもわかりますね。
ガンバの冒険
1975年、ですかね。まだ小学校1年生でした。
天才、山下毅雄氏の初代緑ルパンに次ぐ偉業!
本編もそうでしたが、単なる子供向けじゃない、触れる子ども達にはホンモノをっていう意気込みみたいなのを感じてしまいますね。
人生初の体に染み付いたOP曲のLATIN。ED曲も子供番組のウタモノには本来あり得ない詩…。
とにかく、サンバの楽しさとカッコ良さを人生で初めて教えてくれたのは山下ガンバ、ジャズ、ファンクも山下ルパン。
日本のものじゃないっていうワクワクさはありましたね。
今聴いてもかなり徹底してるし思い切ってたんだなあと感心しきり。
ガンバを音楽も含めて印象に残っている方にはマストでしょう!
私はこのOP曲を聴くと今でも無性に勇敢になった気がします。きっとシッポは立てるもの!
はじめ人間ギャートルズ DVD-BOX (初回限定生産)
はじめ人間ギャートルズは、子供教育に必要な全てが詰まっている稀にみる大傑作です。
子供はゴンになりきって、情緒豊かで、勇敢かつ思いやりのある優しい心を学習できます。
ドテチンとの友情や、ピー子ちゃとの小さな恋など、観るものの心を掴んで離しません。
大人は、とうちゃん、かーちゃんになりきって大人社会の様々な性に共感しつつも、子供の
育て方、生きていく精神的な術や、夫婦間の本当の愛に至るまで、自然に教わることができ
ます。世知辛い今の世の中では、ついつい忘れがちになる他者への情というものに気付かさ
れます。
大自然の荒野を駆け巡る、ちっぽけな人間やマンモスなどの動物らが織り成す大地を揺るが
すエネルギッシュな物語。そして物語が終われば、何時だって満天の星空の下、何にもなく
なり、嘘のような静寂に大地が覆われます。
そしてあの有名なエンディングテーマ曲「やつらの足音のバラード」が流れ、作品の世界観
にたっぷりと包まれます。少しノスタルジックでセンチメンタルになり、もっと観ていたい
次の話も観たいという気分にさせられます。ほんと、ギャートルズを観た後は幸せな気分で
眠りにつけます。
全134話。BOXの値段としても少々高めですが、決して買って損なないでしょう。例え定価で
買ってもお釣りがでる程、得した気持ちになるのではないでしょうか。
「はじめ人間ギャートルズ」DVD-BOX は、もはや私の人生のバイブルです。
お薦めします。